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537 自分で○×をつける意味

537 自分で○×をつける意味

当教室では演習中心の授業を行ないます。問題を解いている様子は机間巡視でどのような手順や考え方で解いているかを確認しています。解いている最中にはその手順や方法が間違っていたとしても指摘せずに解き進めさせます。『この方法では解けない』『間違った方法だった』と気付いたときに指摘しないと身に付かないからです。

一括り解き終えて自分で○×を付け、解き方が解らないものなども含め私がチェックします。その際、解けなかった問題や間違えてしまった問題についてのレクチャーも合わせて受けます。また、『答だけ合っていても解き方が違った問題』も併せてチェックします。

学習塾業界では『○付けは講師や教える側の行なうこと』としているようですが、当教室では自らの手と手でチェックすることを基本としています。そうすることによって○×ばかりではない点にまで気付けるようになるのです。解き方や考えの根本にあるものに対する意識が付いてくる、と言っても良いでしょう。

講師や教える側が○×を付けるメリットとして均一な解かせ方が出来ることによって特定層には十分な効果を期待することが出来ます。また、時間的なロスを最小限にすることも可能です。しかしそれを当教室で採用しない理由は『○付けの際も学習する機会にする』ことを狙っています。

間違えていた問題や解けなかった問題はさほど重大ではないのですが、生徒さんによっては間違えているのに丸を付けてしまう』ことがあります。『出来ていると思っていたのに出来ていなかった点』になります。これはよっぽど注意しなければ見落とします。そして気付かずに進めてしまうことによってつまずきの原因箇所になります。

『間違っているものに丸が付いていてもそう易々と見つけられないのでは・・・?』と思われがちです。しかしそれを見落としてはいけません。ネタばらしをすると机間巡視の間にそれらは既にピックアップされています。だからそんな指摘も出来るのです。

 

でも・・・中には机間巡視を嫌がる生徒さんもいます。私自身、学生時代は先生が机間巡視をするのはイヤでした。解いているプロセスを見られるのはイヤなものです。でも、それが確認できればこの問題はここまで理解できている、と把握することが出来るのです。だから生徒さんに嫌がられても・・・