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474 見ている先は・・・?

474 見ている先は・・・?

小学生中学生をお預かりすることは非常に責任の重い仕事だと思っています。ましてや勉強の取組みをお手伝いすることはその生徒さんの将来を大きく左右しかねないことだと常に言い聞かせて教室運営をしています。恐らくそうは見えないでしょうが・・・💦

時として『これで良かったのかな?』と迷うこともあります。そんな時に拠り所としている言葉が『生徒側に立ってみること』です。これは私の師父が教員として奉職中に心掛けた言葉だそうです。時として生徒側に立ったが故に却って厳しい言葉を掛けなくてはならないときもありますが、そこは妥協してはならないのでは・・・と教わりました。

どうしても生徒さんは、時には親御さんまで短期的な視野だけで物事を決めようとすることがあります。短期的なものも確かに大切です。しかしそれだけを唯一の基準としてしまうのは短絡的です。1週間先・1ヶ月先・3~6ヶ月先・1年先・3年先、これくらいの視点があっても良いのではないでしょうか。それらを加味した上で方向性を決めたいと思っています。

以前に『公立高校第一志望(学校名も明確に出ている)で私立は併願』という中3受験生が私立で『学費特待(つまり授業料は無料)で合格』を勝ち取りました。すると中学校の先生は学費タダなんだから私立に行けば?』と言ってきたことがありました。

そのことでお母様から相談を受けた私は『お子さんは公立私立という区分けではなく、●●高校(当初からの志望校)に行きたいのではないですか?』と答えました。そこには受験の苦しさが溢れていました。しかしその生徒さんが掴み取りたい将来は当初の第一志望校が一番近かった、だからこそ厳しいことを言わざるを得ませんでした。

ここでお母様もご本人も気付けた・・・イヤ、本当は解っていたのだと思います。ただ、魅惑的な言葉(授業料などが無料の特待生)に惑わされた、それだけです。気を取り直して公立入試まできちんと頑張り、見事第一志望の高校に合格しました。本当は私立合格から公立試験までの日程は気持ち的に大変だったと思います。それを乗り越えたからこそなおさら意味がある頑張りのように思います。

それから3年後、ここでも見事に第一志望の大学・学部に推薦で合格を決めました。進路が決まって教室に遊びに来てくれた際、こんなことを言ってくれました。『センセーはここまで見越して第一志望を目指すよう言ってくれたんじゃない?』

 

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