小学生中学生、高校生だって『勉強が解らない』ことは絶対に人に知られたくないことです。だから相談しにくいのかな… でも、それはキミの頭が良くないからではありません。そんなことを感じることが最近立て続けに起こりました。
一人目は受験生であるAくん。Aくんは通塾後すぐに数学で結果を出すことが出来ました。今までの定期テスト最高点を大幅に上回って勉強する意味を理解することが出来たようです。『勉強は好きじゃない!』と言いつつも塾に来るのはいつも一番乗り、彼の姿勢は他の科目でも早々に結果を出すことを期待させてくれました。
しかし、他の科目、特に英語は苦しみました。英語は『中1の時点で既に全て分からない!』と自嘲気味に教えてくれました。そうなると積み重ねるべきものが多いだけに時間がかかります。従ってすぐには結果に結び付かない、それが彼の焦りを誘ってしまうという悪循環を生んでしまいました。
Aくんの学習方針についてご家庭とさまざまな協議を重ねました。定期テストなどですぐに結果が欲しいのはAくんもご家庭も同じです。しかしそこを我慢して貰って『受験までに完成させる』方法に切り替えました。学校テストで結果を出せないという苦しみを呑み込んで取り組んで貰いました。
すると、なかなか進められなかった文法学習が順調に進められるようになりました。私の役割は『文法の指導』から『学習方法の管理』に変わっていきました。それが彼の自信にもなったようです。そうなればしめたもの、後は受験まできっちりと走り切るだけ。少なくとも英語に対する不安はAくんにも私にもありません。
今でも嫌いな単語の学習については重点を置いています。しかし最近はその点についても徐々に克服しているように感じます。彼は決して『英語が出来ない』訳ではなかったのです。ただ『英語の勉強方法を知らなかった』だけ。つまり彼は『英語を勉強するために』当教室に通ったのではなく、『英語の勉強法を習得するために』通塾したと考えられます。よく頑張ったね。もう少しです。
本章はちょっと長くなりそうです。だから一旦終わりにして次章に続けたいと思います。