学校の先生は授業準備が大変!という話をよく伺います。中にはスペシャルな解説ボードを使う先生も存じています。それを作るだけでも大変な労力でしょう。少しでも生徒さんに理解しやすい授業をと取り組んでおられる先生方には本当に頭が下がります。これは集団塾の授業でも同じようなことが言えるのではないでしょうか。根っこの部分は学校の先生と同じ思いを抱いてやっていらっしゃると思います。
それに較べて個別指導塾の授業準備は『簡単でしょ!?』と思われがちです。前回の授業が終わったところを確認してその続きから・・・これで授業準備は終わりでしょ?と思われがちです。事実、そのような授業運営をしている個別指導塾もあります。実際問題としてLS WILLが会社組織だったときには『授業準備』という言葉がその会社に存在せず、それを行なうために時間を割くことが理解して貰えなかった苦い思い出はあります。
LS WILLでは可能な限り授業準備に時間を割いています。但し、学校や集団塾と違って『どう説明したら理解して貰えるか』の準備ではなく、『どのような問題をどのように解かせるか、そしてどの程度の精度を求めるか』を検討する時間として割いています。従って生徒さんがその授業で解くはずの問題を私が事前に全て解き、その上で演習課題を取捨選択する様なことも日常的にやっています。これじゃ時間掛かりますよね💦
その台帳としてパソコンにメモ書きを打ち込むのですが、その量も必然的に多くなってしまいます。以前学生講師に授業を手伝って貰っていた時期があります。その講師は他の個別指導塾での指導経験もあったので比較するのは必然でした。その講師は『個別指導にこんな細かい指示書なんて初めて見ましたよ! こんなコトするのはセンセーくらいですよ!』と呆れられました。それほどのボリュームになるのです。
『宿題はこんなところを重点的に確認!』『宿題がOKだったらこの単元から』『宿題が厳しかったらこの解説箇所をこうやって確認させてからこんな問題を解かせて理解を確認!』『この生徒さん、○○な問題は積極的に解かせよう。その時に○○を特に意識させて!』『この生徒さんは○○な問題はカットでOK!』『授業の終点目標は○○ページまで、この授業で○○が理解・運用できるように!』『宿題はこんな観点で○○ページから○○ページの間の○○を、○分×○日程度は出して下さい!』などなど・・・ これ、最低限度の内容です。
他にも事務連絡で『次回の授業で○○を提出!』『お母さんに○○を伝えておいて!』『次の定期試験範囲を確認!』『学校は今どこをやっているか確認!』など、私の備忘録としても有効に活用しています。どうしても一人で運営していると遺漏(いろう;大切なことが抜け落ちること)が発生してしまいます。それを最大限防止するためにはそれくらいの周到さが私には必要なようです。
『センセー、授業前ならヒマでしょ?』という声はよく聞きますが、結構綱渡りな時間を過ごしていますよ!