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436 模擬試験 ~偏差値だけしか見ないキミに~

436 模擬試験 ~偏差値だけしか見ないキミに~

受験生が臨む模擬試験にも真剣味が滲んでくる時期です。志望校が要求する偏差値に近づけたかどうかで一喜一憂、その気持ちは痛いほど解ります。偏差値が一つでも上がれば嬉しいモノです。それは感情論として当たり前のことです。しかし・・・

模試の結果は感情論だけで見るものではありません。むしろ論理的に分析するモノです。だからこそ試験まであと何ヶ月も残している時期の偏差値にあまり信憑性はありません。志望校の要求する偏差値には『試験当日までに』届いていればそれで十分だからです。

それじゃあ模試を受ける意味なんてないじゃん・・・そんな声も出そうです。しかしそうではないのです。模擬試験は『自分の学力を分析するためにある』ものです。その労を少し軽視しすぎているのではないかと思います。分析した結果が総論として出る、それが偏差値という数字なのです。

模擬試験はまず各科目の点数から見ましょう。受験者平均点(志望校によっては平均点±●点)と較べてどうだったか、その差はどのくらいだったかを確認しましょう。それを確認したらその差はどこから生まれているかをよく考える必要があります。得点すべきところできちんと取れているかどうかもチェックしましょう。

特に『国語の漢字や言語事項』『数学の計算など大問1』『英語の単語系問題語順整序』『理科社会の一問一答系問題などは落としたくない問題です。上位校を目指すキミにとっては絶対に得点しなければなりません。勉強があまり得意ではないキミにとっては貴重な得点源です。基本事項であるがために軽視しがちですがそこで大きな差が出来てしまいます。

各科目における分野ごとの分析も必要です。これを行なうことによって今後の勉強計画に無駄がなくなります出来ているところ・完成しているところに必要以上に時間を掛けるようなことはナンセンス、苦手なところや未完成箇所重点を置いてきっちり仕上げる方が効率的だと思いませんか?

ずいぶん前に卒業した生徒さんから卒塾時に手紙を貰ったことがあります。その中に『センセーは模試が返されても偏差値の話、一切しなかったよ。』との一文がありました。それはどちらの意味なのか未だにはっきりと教えて貰えません。でも『家とか学校だと偏差値の話一辺倒なんだよね!』とのこと。ウ~ン・・・

まぁ、私個人的な考え方として偏差値がいくつ、と訴求しても今後の糧にはならないと思っています。それなら『キミの弱点はここ!この単元はよく頑張ったから完成できた!』と見る方が私にとっても、もしかしたら生徒さんにとっても良いのではないかと思っています。