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431 鉛筆の持ち方 ~デキるようになる持ち方は?~

431 鉛筆の持ち方 ~デキるようになる持ち方は?~

この章で話題にすること、実は以前述べた内容の焼き直しなのですが、その当時にあまりに反響が大きく、また、最近気になる症状の生徒さんがいたことから改めて話題にしていきたいと思います。

遠い記憶の中なので確かなことではありませんが、私自身鉛筆の正しい持ち方を習ったのは小学1年生だったと思います。そのころは『親指と中指の腹で支えて人差し指を上から添える』ような感じで手の形をメインに教わったことがなぜか強く印象に残っています。

ただ、ここで述べるのは『正しい持ち方』を議論することが目的ではありません。従って『見栄えの良い持ち方』については他に論席を譲ることとします。ここではあくまで『勉強の効率が上がる鉛筆・ペンの持ち方』にこだわって話を進めたいと思います。

LS WILLの教室内でこだわって欲しいのは『鉛筆・ペンの角度です。結論から言うと正しい持ち方をすれば鉛筆・ペンは適正な角度に落ち着くのですが・・・ 鉛筆・ペンと紙面は45~60度の角度を保てるように持つと効果的です。

第一の理由記憶効率です。鉛筆・ペンと紙面の角度が直角に近くなるとペン先より利き手側(右利きだったらペン先より数ミリ右側)が親指の影に隠れて利き手と反対側の目でしか見えなくなります。人間は片目で見るより両目で見た方が記憶効率が上がります。一般に言われているのは『片目で見たときは両目で見たときの6~7割程度しか記憶できない』とされています。同じように勉強しても6割しか覚えていないのは勿体ないことです。

第二の理由集中力の持続についてです。鉛筆・ペンが立ってくるとそれだけ紙面に引っかかることが多くなります。鉛筆やシャーペンだと芯が折れてしまいます。それは集中力の分断に繋がります。それを少なくするには鉛筆・ペンをできるだけ寝かせることで可能となります。

よく、中学・高校の定期テスト試験用紙を破いてしまう失敗を目にします。消しゴムで勢いよく消して破いてしまった話をよく聞きますが、解答を書いているときにペン先が引っかかり、穴を開けてしまった、そのショックで書こうとしていた解答をど忘れしてしまったという話も聞いたことがあります。試験用紙はそれほど上等なものではないので引っかかってしまうことがあります。それも鉛筆・ペンを上手に寝かせれば回避できますね。

鉛筆の持ち方や角度など、元を正せばつまらないことです。しかしそのつまらないことが原因で先々大きな差を作ってしまうことはもっとつまらないことなのではないでしょうか。日々のちょっとした配慮で改善できれば良いと思います。