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427 小学生の計算・漢字

427 小学生の計算・漢字

最近の小学生は忙しい、これは万人が認めるところです。その上で『英語の教科化』『プログラミング教育のスタート』など更に追い打ち(穿った見方ですが・・・)をかけるシステムが重なってきます。その中で学校の先生方には大変なご苦労もあろうかと思います。しかし・・・

新しいシステムを導入するためか、旧来組み込まれていた学習内容が最近とみに疎かになっているように感じます。その結果、それを家庭学習などで補完している小学生学校を盲信して対策を取っていない小学生の間には大きな学力格差が生まれているように感じます。

これらはなにも『塾で十分に対策を練って』とか『それを目的に塾で取り組もう』などという大上段に構える学習ではないと思います。なぜならその疎かになった勉強とは『計算』や『漢字』だからです。学校で十分な計算練習・漢字練習ができない、だから家で毎日10題、計算と漢字をやろう、それだけのことです。

しかし一方で生徒さんに話を聞くと、『計算テストや漢字テストはやっているよ!』との返事を貰います。それならなぜ・・・?

根掘り葉掘り話を聞くと『テストはやっているがそれに対する万全な準備と結果に対する十分なフォローない』ことが原因なのではないかと思います。満点を取れる小学生は毎回満点1~2問しか解らない小学生は毎回1~2問・・・ それをただただ繰り返しているだけなのではないかと思います。

『漢字テストで○点(例えば8割、など)取れない人は居残り!』などのシステムは時代遅れです。それなら授業時間を使って・・・となれば8割取れている児童(家できちんとやっている児童)の時間が無駄になります。そう考えると合格点を取れない児童は『切り捨て』なくてはならないのかな、と残念に思います。

学習を始めてまだ数年の歴史しかない小学生に『家庭学習だけで覚えてくる』は無理なことです。習得方法という大切なことが解っていないのですから・・・ 小学生期間はそれらのことについて『学習方法を』覚えさせる・身につけさせる時期でもあります。それらをちょっと軽視しすぎなのではないでしょうか。

その学習がきちんと出来る小学生は中学生になっても『英単語を効率的・計画的に身につけられる』ようになり、できない小学生は中学生・高校生になっても変わらない悪循環にはまってしまいます。だからといって中学生・高校生になってから家庭学習習慣を身につけるのは本当に大変なことです。

本来は小学生の期間にどのように家庭学習をするかきっちり身につけさせ、それを学校授業でフォローすることも必要です。家庭学習が機能していないなら個別に指導することも必要だと思います。特に『漢字・計算テストで1~2割しか取れないなどの児童(しかもそれが毎回というケースも非常に多く見られます)であれば問題を抱えていることは容易に解る筈なのですが、小学校の判断はそうではないようです。

学校授業で児童・生徒が各々行なう演習時間の短さも気になるところです。学校授業では講義をすることがメインとなっているようです。しかしこれは・・・いや、これ以上の学校批判・教員批判、そして学校授業批判は止めましょう。

しかし、こういった状況の中でお父様お母様はご自身のお子さんをどうやって守ろうとお考えですか?