今回は非受験生(中学1・2年生、中学受験をしない小学生)に焦点を絞って話を進めたいと思います。どうもこの話は『まだまだ受験は先の話だし、年末年始はゆっくり過ごしたいよ・・・』という声もよく聞こえるのですが・・・ でも、受験を終えた生徒さんに話を聞くと『受験生じゃないときの講習って大事だったんだ・・・!』という声も少なくありません。
『受験生じゃなくても大切な講習』、それでは冬期講習でやるべき事を確認しましょう。まず中学生から。中学1・2年生は冬休みが明けて1ヶ月ほど経つと学年末試験があります。まずこの試験への対策が第一歩です。この試験は中学校の定期試験の中でも一番大切だと思います。何しろ一年間の評定結果(通知表の評価)が決まってしまうのですから・・・ つまりこの数値が『内申点』になるのです。過分と言えるほどの対策をしても良いのではないでしょうか
また、中学生では特に言えることですが、各学年の学習をきちんとまとめ上げないと次の学年で学習する内容は全く分からなくなります。そんな意味からも今の学年でやっている学習内容をきちんとまとめることが必要です。一次方程式が分からなくては連立方程式・二次方程式に手は出せません。比例反比例に手こずってしまうと一次関数・二次関数は非常に手強くなります。そんな観点から最低限でも各単元の基礎問題はきっちり解けることを確認することが大切です。
小学生は算数は文章題の土台を固めること、国語では長文を読解できるようにすることが求められます。算数の文章題については基本的なラインの学習こそ学校で行ないますが、それだけで完成としてしまうことができないのが現状です。学校の授業では扱う問題数が少なすぎて定着には及ばない場合が殆どです。どこかの塾で言っていたことですが、『解る』と『できる』は別物なのです。できるようになるためには問題数をこなすことが第一です。
よく、数学が苦手と言う中学生の中には小学校範囲に原因があるケースが見られます。原因を探ってみると・・・ 小学生学習範囲の文章題を使った中学生用の問題(代表的なものに『速さの問題』『割合の問題』の方程式があります)を苦手にしているケースがとても多く見られます。その対策に『中学生になってから割合の勉強をして・・・』はとっても非効率。それなら小学生のうちに仕上げるべき範囲をきっちり仕上げることが大切です。
国語読解はあらゆる国語力が求められる総合演習に分類されます。しかし、現在学校で使っている教材はあまりに・・・ 全員が内容把握できるようにという作成趣旨は理解しますが、教科書があまりに平易すぎます。穿った見方をしてしまうと『児童全員が解るように』ではなく『教員全員が教えられるように』として作成したのでは・・・
もちろん、長文読解の中には読み取り・指示語・段落構成・言葉の知識と漢字などあらゆる問題が出てきます。それらを総合的に解いた上で自身の弱点を見極め、強化していくことが大切です。
国語は『何となく読んで感覚で応える科目』と思ってしまうケースが非常に多く見られます。その結果、中学校に入っても定期テストで点数を伸ばせず、入試直前で足を引っ張る科目になって・・・となりがちです。そうしないためにも小学生のうちから『国語は一定の解き方に沿って演習する科目』という認識を付けておきたいものです。
非受験生にとっての冬休みはクリスマスや年末年始など楽しみのたくさんある長期休暇です。それだけに楽しいことだけにしがちですが、勉強の方にも目を向けておきませんか?