昨今、学校教職員の不祥事がすごく多いように感じます。事件の詳細について現在調査中のものも多いので各論についてのコメントは致しませんが、『イジメを止めるよう啓発すべき人たちがイジメをしていた』などは…ちょっと言葉が出てきません。

これらを含めた一連の教職員不祥事、少し注意して見ると一部の例外を除いて彼らにはある共通点があるように感じました。それは『公立の小中学校教員』が非常に多いように思うのです。もちろん、殆ど大多数の公立小中学校の先生方は真摯に児童・生徒と向き合っていることを知っています。しかし…

矜恃（きょうじ：自信・誇り・プライド）、という面では公立の小中学校教職員には少し欠けるのかな、そんな様子を垣間見るときがよくあります。私は学校の先生方との接点を ～一般の方より少しだけ～ 多く持っています。しかも、自分の子供を介して…という関係ではない分、本音を聞く機会も多いのではないかと思っています。

そんな中で公立小中学校教職員の忙しさは心が病んでしまうのも仕方ない（かと言って不祥事や犯罪をかばう気は毛頭ありませんが…）ように思うときがあります。彼らはお役所仕事に時間を費やし、お役所人事に振り回されます。つまり、極めて短絡的に発想してしまえば『小中学校教職員の不祥事もお役所仕事的な作業が未だに多いことに原因がある』とも考えられるのです。

因みに…大学卒の小中学校教員、初任給はご存じですか？ 平成27年（2015年）の資料ですが、一番高い都道府県は福岡県で208,100円、全国平均で200,012円です。これは地方公務員一般行政職（173,481円）より高いとは言え、2018年度の民間企業（2018年度、206,700円）と変わりません。教員は『教員免許』という特殊免許が必要な仕事なのに…

同じように免許がなくては仕事ができないものとして看護師があります。看護師の初任給はきちんとした資料が少ないのですが、2017年前後に調べたとき、27万円と出ていました。実際は『夜勤手当』なども含まれるので一律に比較するのは難しいと思いますが、医療業界と較べて教育現場は『次世代を教え育む』ことに対して軽視しているようにも思います。

私は事あるごとに教員の待遇改善を述べていますが、それは不祥事の撲滅という後ろ向きなことを目的としているわけではありません。次世代を担う力を育てることをもっと大切にする社会になって欲しいと思うが故です。それに付随して結果的に教員不祥事も減るのではないか、そんな風に考えています。