2019年の秋に行われる入試説明会も大方終了しました。2020年度(令和2年度)の入試基準や方針について教室に情報が整理されました。主だった点について簡単にまとめてお知らせしたいと思います。以下ご参照ください。
第一にインターネット出願の定番化が挙げられます。ほんの2~3年前から始まったこのシステム、今や殆どの私立中高が導入しています。『紙の願書なし』『Web出願のみ』としている学校も非常に多く見られますので早急なる対応が求められます。
意外な盲点ですが、このWeb出願、高校入試においてはまだまだ『郵送』するものが必要となります。従ってプリンターも併せて準備する必要があります。
殆どの私立中高ではPC環境が整っていない方向けのサポートシステムが整っていますが、期日限定や要予約のため、喫緊では対応が難しいときもあるかと思います。当教室の生徒さんがそのような状況になった折にはLS WILLのPC環境をご利用頂くことも検討しています。
第二は学費の点についてです。従前『私立は学費が…』と耳にするケースが非常に多かったと思います。しかしこれらは公的助成の拡充で以前ほどではなくなっているのではないか、そんな話をよく聞くようになりました。
公立高校から大学に進む場合は予備校や学習塾に通うことが求められます。一方の私立高校は自校で完結させるシステム(補習や予備校との提携など)で学費以外の教育費を抑えられることが多いのではないでしょうか。結果的に次の考えが成り立ちます。
『公立高校の学費+予備校・学習塾の受講料≒私立高校の授業料』
それが今後は大きく変わることが予見されています。つまり公立高校の学費と私立高校の学費が近付くにつれ、公立高校における『予備校・学習塾の受講料』分が逆に高くなってしまう。そう考えている入試関係者も少なくありません。
第三に大学入試改革による高校授業の変革と高校入試における生徒評価の変化です。これも近年急激に…と言えるものです。なぜなら『大学入試改革』の全容が未だもって明確にならず、それに対処する高校の授業も迷走期間が長かったためです。そしてそれが明らかになった昨今、急激な変革を施したのが実情だと思うのです。
この点についての言及は敢えて致しませんが、それに付随して『附属中学を持つ私立高校の中学入試重視傾向』が顕著になった点については着目しなくてはなりません。公立高校でも附属中学校を持つようになって暫く立ちますが、高校入学組に較べて高い値の成果を出しています。それらを踏まえて一定レベル以上の大学を目指すのであれば今後は中学受験が必須になるのではないでしょうか。
実は毎年、『今年の入試は激変』と言っている気がします…。しかしこの状況、もうしばらくは続くものと思います。千葉県は今後公立高校入試一本化を迎えます。また、小学生で始まった英語やプログラミング教育についての動向も明確ではない分、大きく動くのではないかと思います。今後はそれらに対して注意深く動向を見守っていこうと思います。
そして小中学生やそのご家庭においては『勉強は後回し』だけは避けて頂きたいと思っています。最優先せよ、とまでは申しませんが、最低限クリアすべき関門は突破しておいて欲しい、そのように考えています。