昨今は褒めて伸ばすという言葉をよく聞くようになりました。『ボクは褒められて伸びるタイプだから…』と自分のトリセツを他者に言うケース、また、『うちの子は褒めて伸ばしています…』と親御さんから発せられるケース、いずれも普通に見聞きするようになりました。
ただ、この言葉に対して私は非常に強い違和感を感じます。
本来、『褒めて伸ばす』ことはその前段として本人がアクションを起こす必要があります。そのアクションや得られた結果などに対して他者が褒める、褒められた心地よさで更なる成長を…となるはずです。この場合、能動的な動作が自発的に出来ている状態なのではないでしょうか。
しかし、昨今の『褒めて伸ばす』タイプは何もせずにいる当人に対して褒め散らかして(言い換えれば『チヤホヤと甘やかして』)物事に取り組ませることを指しているケースが多いようです。厳しい言い方ですが、『乳幼児に対する行動誘導と同レベル』と言わざるを得ません。
勉強すればお菓子が貰える、良い点を取ればゲームを買って貰える、そのような意識レベルではお子様は伸びません。勉強する意義、自分の進路を掴み取る意識を育てて欲しいと思います。その上で教室から出来ることは『自律学習の習得』を基軸に伸ばしていきたいと思っています。
因みにLS WILLでは『前者の』褒めて伸ばすことは行いますが、後者の手法は取っていません。無駄に甘やかすことは生徒さんにとって有害だと思っています。