よく言うことですね。『ボクは運が悪いから…』としょげてしまう生徒さんがこの教室にもいない訳ではありません。自分は運が悪い、そう思っている小中学生に心掛けて欲しい話を本章ではしたいと思います。
以前勤務していた学習塾、ここは学生講師がメインで指導し、私は教室長としてそれを統括する、いわば一般的な個別指導塾でした。そこで教室運営を手伝ってくれた講師の話です。
彼は中堅レベルの高校から大学進学をしました。高校受験の時は『ボクは勉強が出来る訳でもなく運が良い訳でもないから…』とあまり熱心に取り組まずにいたそうです。本人の中ではあまり意図しない高校に進んだそうです。しかし、その高校である書物に偶然巡り会えた、それは彼にとって良いことだったのではないかと思います。
その本には『運が悪いと思っている人は努力をしないから選択肢が少ない。結果として得られるものは満足いくものではないので運が悪いと思ってしまう。その悪循環を繰り返すだけだ。』『運が良いと信じている人はそれだけで努力できる。その先には成功が待っていると信じることが出来るからだ。結果として上手く行かなかったとしても次善(最高ではなくても次に良いと思われる選択肢)が得られる。それを周りは運が良いというのだ。』
この書物の出典を忘れてしまうのは彼らしい(笑)のですが、この言葉から物事に真摯に取り組む姿勢に気付けた彼は素晴らしい青年だと思います。
小中学生、そして高校生にも『自分は運が悪いから努力しても結果が出ない。』と思っている方は多いのではないでしょうか。それは努力しても結果が出ないのではなく、努力量が足りないから結果が出ないのではないか、そんな風に思います。少し厳しい言葉が続きましたが吟味して欲しいと思っています。