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364 もう心配が…

364 もう心配が…

例年、連休明けから6月初旬までの間に模試業者や教材会社から公立・私立高校入試総括が発表されます。それと並行して新年度の傾向分析も出されます。千葉県公立入試では平成30年度入試の難易度が妥当ではなかったため、平成31年度傾向分析はややばらついたものとなってしまいましたが、平成32年度は順当と思われる分析結果に帰結しているものが多いようです。ただ、問題がない訳ではありません。

一つは千葉市中心部の中堅~上位校が軒並み定員を削減したこと。幕張総合、千葉西、検見川、千葉北の4校が該当します。これらの学校は安定した人気もあり、中学入学当初からの志望進路という生徒さんも少なくありません。従って定員が減ることはそのまま倍率の上昇に直結します。競争激化傾向にあると言っても良いでしょう。

二点目は配点の明確化を実施したことによる『合格傾向の差』です。これは従来『A・B・C・D評価』等の段階で行っていた作文・自己表現などの検査項目をきっちりと数値化して点数で出すような指導が県教委からあったことがきっかけとなっています。その結果、学力重視校の合格者平均偏差値は学力・評定以外の配点(自己表現・面接・作文・内申加点など)が高い高校より極端に狭いことが解ります。反対に『学力以外の面を重視する』高校については本番筆記で点数が取れることが合格に直結しないという矛盾を生んでしまいます。

また、2段階選抜をする学校も然り、なのではないでしょうか。高校受験の2段階選抜は『合格者の●%は学力試験+内申点の上位者を、残りの●%はその他の方法で選抜する』などの方法を指します。合格者のうち、『学力試験+内申点の上位者』は問題ないにしても、『残りの●%』はどのように選抜するか疑問が残ります。つまり、これを部活動枠などに充当されるもので、大袈裟に言えば入試の影部分・闇部分なのです。これは問題というより受験生に対する説明責任なのではないかと思いますが…!?

まだまだ問題は少なくないようです。これらを改善できれば一番良いことなのかと思いますが、市中の私塾がそれを叶えることは現実的ではありません。それなら当教室に通う生徒さんにはそれらにきちんと対応できるだけの準備を、そう考える方が現実的なのではないかと思います。

2021年度入試(2019年度で中学2年生の生徒さんが受験するもの)は激動のものとなります。周知の通り、2021年度より公立高校の前期後期入試が廃止され、一本化されます。これは倍率の下落と『無駄なチャレンジ』(従来一部のトップ校を受験する受験生に見られたものです。『受かれば儲けもの』という甘い考えの元?受験して・させていたようです)がなくなり、堅実化傾向に拍車がかかるものと思われます。それだけではありません。

『公立の受験方法変更だから公立だけが変わるんじゃ…』という風潮も少なくありませんが、恐らく私立も激変するものと思われます。従来提唱されていながらも千葉県受験界では長らく日の目を見なかった『①公立第一志望校、②私立第一志望校、③併願校』という形が確立されるものと思われます。

中堅公立高校までを目指す受験生であれば、私立第一志望(つまり公立の志望校と同等レベル)は併願推薦のシステムなどを活用すれば公立1、私立1の2校で受験を済ますことが可能ですが、併願推薦システムのない私立上位高校・コース(沿線近隣だと八千代松陰高校IGSコース、東京学館高校S特進コース、成田高校など)を私立第一志望にしたら一般受験として受験しなくてはなりません。これは結構面倒なものです。これをきちんとこなせる受験体制で受験を迎えなくてはなりません。そして何より、各学校ごとに異なるシステムをきちんと理解していかなければなりません。

私自身は業界内ではもうベテランに分類される方だと思いますが、毎回の入試は本当に不安です。だからこそ入念に、そして必要以上と解っていても調べるのだと思いますが… だからこそ生徒さんに対する自分自身の準備には時間を掛けすぎるぐらい掛けたい、常にそう思っています。

どうしても入試制度はお伝えしたいことが山盛りとなりますが、まだ周知が必要そうなので…公立高校入試の評定は中学1年生から起算となります。2021年度以降の入試も同様です。従って千葉県では『まだ中1だから』、『中2のうちは全力で遊ぼう』は正解と言いにくいのです。更に申し上げれば、中学生の学習基礎が構築される小学校高学年(英語の学習本格化算数の高度な文章題など)から始まっていると言っても過言ではありません。