良く学習塾のチラシで『早めのスタート!』的なキャッチコピーを目にすることがあると思います。これは当教室の生徒募集でもよく使う言葉です。でも塾に入る前は殆どの生徒さんが『そんなに早くスタートする必要は…』とお考えになっているように思います。でも、十中八九の卒塾生、いや、全ての卒塾生は塾を卒業する時に『もっと早く塾に入れば良かった』と感想を漏らします。
では、実際にどれだけの時間があるのか、ちょっとした計算をしてみましょう。
平成30年度の千葉市立中学校修了式(平成31年3月22日)から平成31年の前期中間試験(まだ日程が発表されていないので例年並みとして6月20日と設定します)まで90日です。この90日間の間に何が出来るでしょうか。
まず学年の始めはいろいろな学校行事が重なってほとんど授業もままならないことが1週間から10日間ほど続きます。ようやく学校内が落ち着いた状況になったら元号代わりの10連休、勿論学校はお休みです。そのあとは学校として大きな休みはなくなりますが…
学校行事として体育祭が5月下旬に、そして6月上旬に中学3年生の修学旅行が入った年もありました。(試験後の年もありました)
また、中学2年生は職場体験、中学1年生は校外学習があります(試験後の年もあります)。
他にも部活動の対外試合シーズンになるので練習試合や合同練習会で勉強になかなか力を入れにくい時期にもなります。
そう考えると『90日もある』と捉えるより『90日しかない』『90日あるけど実質は60日ぐらい』と捉える方が正しいようです。60日という時間、試験対策だけに限定しなければ長いか短いかは感覚として難しいのかもしれません。しかし、勉強・試験対策と限定すれば必ずしも長いとは言えないと思います。
LS WILLでは試験2ヶ月前に次回試験は目標点は何点、そのためにはどのように対策して行く…等の対策を作ります。それには前提として私が生徒さんの状況を完全に把握していかねばなりません。状況を把握するためにもある程度の授業数を受講して貰う必要が出てきます。生徒さん個々の得手不得手が把握できていない状態では試験対策も成り立たないからです。
また、志望進路も把握しておかねばなりません。志望進路によって目標得点が変わる為です。LS WILLでは『取れる点を取る』ことと並行して『将来(=受験)に必要な点を取る』ことを重視しています。ただやみくもに勉強させることが必ずしも正解ではないこともあるのです。
ただ、『今回の目標点は楽勝だから少し手を抜こう』は是認しない方針です。なぜなら今回貯金が作れれば次回の試験で多少厳しい結果が出たとしてもカバーできるからです。『あの時に…』という後悔はさせたくありません。生徒さんはそういった仕組みを知らないことも多いので教室から助言するようにしています。
つまり、目標点は絶対に完遂させる、その上で上積みが出来るのなら積み上げる、こんな意識で私自身が試験対策に取り組んでいます。それら全てを60日でやるのは…結構ギリギリな時間なのです。
ここまでお読み下さり、ありがとうございます。これを読んで『やってみようかな…』と思った方は教室までお気軽にご連絡下さい。
最後に鎌倉新仏教の一つ、浄土真宗を打ち立てた親鸞聖人が出家したときのエピソードを紹介します。
幼くして父母を亡くした親鸞、出家しようとしましたが周囲から「時間も遅いし明日にしてはどうか」と言葉をかけられたそうです。幼いながらも覚悟を決めていた親鸞は、次のように述べてその決意を示したそうです。
明日ありと思う心の仇桜 夜半に嵐の吹かぬものかは
(明日も咲いていると思っている桜も、夜中に嵐が来て散ってしまうかもしれない。出家の決意も朝になったら薄れてしまうかもしれない。)
思ったその時が行動を起こす時、という教えが如実に表われた逸話ですね。