佐野元春さんの『ガラスのジェネレーション』という歌に『つまらない大人になりたくない』という一節があります。それを聞いた当時の私は大いに感じ入りました。柔軟な考え方が出来るような大人になりたい、自分の尺度や固定概念だけで判断するような大人になりたくない、そんな思いでした。
昨今、通信制高校について頻繁に話を聞く機会がありました。正直なところ、私個人としては通信制高校を目指していくことについてはかなり否定的な考えを持っています。しかし、現在の急激なIoTやAIの進化により従来の通信制とは違った教育体制が取られていることが分かります。これらを旧態依然の判断基準で切り捨ててしまうのは『つまらない大人』なのではないでしょうか。
勿論、通信制は教育の質や評価などはまだまだ通学制の学校に比肩できるほどの立場を確立しているわけではありません。進路実績についても出ていないのが実情です。しかし、教育の多様性が叫ばれている現在、様々な形や選択肢があっても良いのではないでしょうか。生徒さんの持つ高校生活のイメージは実に多様です。それを一概に括ってしまうのも現代の風潮にそぐわないように思います。
通信制高校の先にその生徒さんが目指している将来があるなら、それは是非とも応援したいと思います。それは果たして・・・『つまらない大人』でしょうか?