以前在籍した生徒さん、入会当初の課題点として非常に熱心に取り組んでいるのにその成果がなかなか表われなくて・・・と悩んでいました。よくよく話を聞いてみると目標を立てずにただがむしゃらな取り組みを繰り返していました。その結果、成果が上がっても『目標をクリアしたことに対する満足感』が得られずに消化不良を起こしていたようです。
物事を進めて行くに当たって目標を立てていくことは大切なことです。大きな目標(何年後の自分、のような目標)をまずしっかりと立て、それが叶うように1年間、半年、三ヶ月、1ヶ月と徐々に目標を細かく砕いていけば自ずとその日にやることが目の前に示されてきます。それを乗り越えていくことが大きな目標を叶えることになるのです。
こういった目標や計画なしに『取り敢えず出来るだけ頑張ろう』と取り組むことは・・・無意味ではありませんが、無駄が多くなるように思います。それに目標設定をしなければ300点取ったら350点取りたかった、350点取れば400点取れれば・・・と思ってしまいがちです。反対のことも起こりがちです。取った点数で妥協しようという気持ちが起こることも考えられます。そうなってしまうと毎回の試験で得られる反省が次の試験に活かせないということにも繋がります。
こんな話をしていると最近ではメジャーリーガーの大谷翔平選手が『目標達成シート』というものを作っていた話を思い起こします。漫然と頭の中にしまって置くより文字にすることでより具体性を持たせることが出来る、言葉で表すことによって実効性を持つ代表格のようです。
表記の生徒さん、未来像を聞いてからそれに対する短いスパンの目標・課題を掲げて貰ったら見違えるほどの点数になりました。それ以上に学習に対する姿勢や意欲が変わったように思います。何より『日々目標をクリアする』ことに対する快感を覚え、日々を有意義に過ごせるようになったとのことでした。
我々大人も目標を持つことの大切さは知っています。それもただ漫然と立てるのではなく『少し頑張れば手が届くような』位置にある目標が良いのではないかと思います。これは個人差もあるので万人にお勧めすることは致しませんが、それぞれに適した目標を立て、それに向けて進んでいくことは大事なことだと思います。