定期試験の解答用紙が返却され、まず一番に目が行くところは点数です。この前の試験より何点上がった下がった、目標点をクリア出来たかどうか、誰々ちゃんに勝った負けたなどに注目が集まるのは仕方ないことだと思うのです。なぜなら、そのために頑張ったのですから。しかし、解答返却の手順第一で止まってしまう人がほとんどです。でももう少し見てみませんか?
最初に行うことは間違えた問題の仕分けです。全く解らなくて×だったのか、ちょっとした見落としが原因で間違えとなってしまったのかはきちんと区分することが大事です。分けた中で『全く解らない問題』は勉強のやり直しが必要となりますが、『ちょっとした見落としや勘違いなど』で間違いになった場合には見直し方法の検討を行う方がより効果的だと思います。
以前、中1英語で現在進行形の自由英作文が5問ほど?出題されたことがありました。問1から4まではきっちりと模範的な解答を作れたのですが、最後の一問だけなぜか『主語+be動詞+現在分詞(~ing形)のbe動詞が抜けてしまってパーフェクトならず、と言うことがありました。
この生徒さん、試験明けにムキになって現在進行形を勉強したのですが、それにあまり意味が無いことを感じたようで相談に来ました。私は見直しの方法が違っているのではなかったかと思っています。まず基本的に見直しを習慣的に行っているかは私自身も把握していました。(勿論確認は行いました)
次にどのタイミングでやっているか、そしてどのような手法で行っているかです。タイミングについては『全て解き終わってからやる』方法がスタンダードですが、実は効率的ではありません。また、手法については『真っ新な気持ちで同じように解き直す』と思っている生徒さんが非常に多く驚いたのですが、これもチェック手段としての有効性は怪しいところです。
毎回の試験で『解っていたのに解けない問題』がない生徒さんはかなり稀ではないかと思います。乱暴に言えば1科目100点満点で3~8点程度は試験に取り組む技術が欠如しているために落としてしまうように思います。平均して1科目5点としても5科目で25点、これは大きな点数です。それをせめて1科目3点以内に収められれば見えてくる結果は大きく異なるのではないかと思います。
試験では『他人が解けない難しい問題を解く』ことよりも『他人が間違えない問題を絶対に落とさない』方が大切なことなのです。答合わせをして『あっ・・・』というところが出てしまうことはそれ自体が致命傷です。基本問題演習とその見直しは普段の勉強に取り入れていかなくては身につきません。日々の積み重ねが大切なことになるのです。