あまり話題にしたくないことですが、最近の学校では『勉強の出来る生徒さん』と『出来ない生徒さん』の二極化が顕著です。我々世代のように平均値に近い成績の生徒さんが最大値とはならず、まるで『ひょっこりひょうたん島』のような、『落花生』のような成績分布になっているのです。
原因は喧しく(かまびすしく)叫ばれていますが、敢えて私からその点について重ねて言及したいと思います。これらの現象を引き起こす問題点については学習塾でも論じる必要性があると思っています。
第一点、少子化やゆとり教育の文化などの影響で頑張ることを美徳としない世相となったこと。少子化の影響で受験戦争という言葉はもはや死語となり、『勉強が出来ないこと』『勉強をしないこと』に対する恐怖がなくなったように感じます。また、『みんなで一番』に象徴されるゆとり教育、現在は改定されていますが、世の中の論調はその頃から進んでいないように感じます。
第二点、雇用形態の多様化によるフリーター・ニートの社会権獲得。いわゆる『良い大学に行って良い会社に勤めて・・・』という概念は今の世の中には通用しないようです。『頑張らなくても何とかなるさ・・・』という気持ちにさせてしまう現在の社会情勢に根源があると思います。フリーター・ニートが一概にダメ、とは言いません。しかし巨視的に見れば国の経済力を大きく損なう要因にもなるのではないかと思います。
第三点、教育における所得格差の顕在化。実はこの問題、江戸時代からずっと言われてきた問題であることを最近知りました。江戸時代に大店(おおだな)のお坊ちゃまが長崎帰り(今で言う留学ほどのブランド力があったと思います)の学者さんを家庭教師につけて・・・や、大身(たいしん)の武家が自身の跡取りのために高名な僧侶を招いて四書五経(中国の代表的な古典の総称 儒教の基本となることが書かれています)を学ばせたことなどあったそうです。そのような財力があったのは江戸時代では3~5%、資料によっては1%未満だったとする論文もあります。しかし現在はそのラインが下がり、一般家庭でそのような格差が生まれます。
第三点目について更に補足すれば、ご家庭が高収入である場合はお子さんを大学や塾に行かせるだけの経済的余裕があるため、学力は上がります。また、教育環境の整ったご家庭ではそこのお子さんも親御さんを見て学習の大切さを自然に身につけることが出来ます。一方、経済的事情で十分な教育費を掛けて貰えなかったお子さんは『無理に頑張らなくても・・・』と初めから諦めてしまう傾向にあります。
第三点目については学習塾運営者としても胸が痛みます。他の個別指導塾より低価格で運営しているとは言え、学習塾に通わせるには親御さんに多大なご負担を頂いていると思っています。LS WILLではご家庭のご負担の重さを教室の責任の重さに置き換えて考えるよう運営したいと思っています。
また、LS WILLでは折に付け『学習相談会』を実施しています。これは塾への入会云々はまず脇に置いて、どうしたら将来望む進路を掴み取れるかカウンセリングするものです。当然無料で実施しています。その上で入会するかしないかについてはノータッチです。これは上記のような状況で悩んでいるご家庭・生徒さんに私なりのエールという意味で行っていますので是非ご活用下さい。
また、無料カウンセリングは随時受け付けています。教室までお電話、もしくは電子メールにてお気軽にご連絡頂ければと存じます。小さなことでも歓迎です。逆に『小さなことで迷ったり悩んだりして欲しくない』と思っています。また、他の学習塾に通っている方へのセカンドオピニオンも受け付けています。日程については随時ホームページに掲載しています。LS WILLを上手に賢く利用して下さい。