生徒さんと話していると幾度となくジェネレーションギャップを感じます。常々『自分の時代は・・・』と考えぬよう自戒しているのですが、時としてジェネレーションギャップがその自戒を軽々と超えてくることも少なくありません。
先日も授業後にこんなやりとりがありました。
生徒さん 『私、あまり本を読まないから・・・』
私 『普段、漫画ばかり読んでいるから?』
生徒さん 『漫画? それもほとんど読まないよ』
私 『?? それなら普段は何を読むの?』
生徒さん 『ウ~ン・・・ スマホかなぁ?』
私 『???』
私の中には『スマホ(携帯電話)が読み物』という認識が全くないため(私はいわゆるガラケーです)会話がかみ合わないのですが、そういった認識のズレを少しでも少しずつでも埋めていくことによって生徒さんに沿った指導が出来るのかな、と考えています。
上記の生徒さん、もう少し話が続きました。小欄202章で挙げた漫画(中学受験題材の漫画)を差し出して・・・
私 『中学生には少し遅い話だけど・・・時間潰しに読む?』
生徒さん 『ウン!』
読み進める様子を見ていたのですが、如何せん読書速度が上がりません。ウ~ン・・・と思っていると生徒さんから『実は読むのが遅いことは少し悩んでいるんだ』とのこと。今後はその点も視野に入れた計画を立てなくてはならないな・・・と思いました。
読書スピードが遅い生徒さんには共通した弱点があります。それは『単語』『漢字』『計算』など、ドリル系の学習が苦手になりがちな点です。これら4つに共通することが『速さと正確さを両輪とする』点から考えると妥当なことだと思うのです。
しかし、『単語』『漢字』『計算』の克服方法は少しの根気が必要ですがあとは方法論です。しかも、一つが克服できれば残りも自然と克服できるようになるのが普通のようです。そしてこれらが克服されると不思議なことに読書スピードも上がるのです。
以前教室に『速読』のシステムを導入したことがありました。私自身は正直なところ疑心暗鬼の思いでしたが、小中学生が長足の進歩を遂げる姿を間近で見てびっくりしたことがありました。その結果、教室として導入したのが『かたまり読み』のトレーニングでした。詳細は小欄26章『読書は必要?②』をご参照下さい。
今回のケース、読書や漫画を切り口にしましたが、生徒さんを理解する良い機会になりました。お互いが構えてしまえば絶対に発覚しない点ですが、今後の取り組みにおいて非常に大切な発見になったことは間違いありません。そうやって生徒さんを理解して行ければ良いなぁ・・・そんな思いに駆られました。