夏休みの課題で『読書感想文はイヤだなぁ』と思っている生徒さんは少なくないと思います。大人になっても『仕事とは言え、こんな厚い資料は見たくないなぁ』『取扱説明書なんて読みたくないなぁ』と思っている人は少なくないのと同じです。最近に始まったことではありませんが、大人子供に限らず、文字離れ・活字離れが日常の中で感じられます。
それとは逆行するように『読書をしましょう!』と学校の先生方に勧められていませんか? まぁ、私も読書を勧めている一人なので大声で指摘することははばかられますが・・・ それでも読書はして欲しいなと思います。でも、ここで無理に勧めれば逆効果、どうすれば興味を持って貰えるでしょうか・・・?
これは大人でも言えることですが、読書習慣がきちんと付いている人でも『最初の1ページを読むのは少し大変』と思っている人が多いそうです。それが乗り越えられれば後は軌道に乗って・・・となるようです。従って最初の1ページ、いや、数行で集中できれば読書自体はさほど難しいことを要求されません。だからこそ『最初に一歩を踏み出す勇気』が大切なのではないでしょうか。
読書習慣を付ける入門編は内容云々よりまず『読む行為』を実践することだと思うのです。最初は『こんなに厚い本!? 100ページもあるよ!』という本を読破できた時の爽快感・達成感を味わうことがまず優先されると思います。つまり、内容は二の次で良いと思います。
興味がある本を読み進めていくうちに『興味の類型・派生形』に興味を持てることに気付きます。そうなれば読書への重い車輪が転がり出したようなものです。興味の類型・派生形はより深いものに進化する傾向があります。また、幅広いものに目が向けられるようになります。『次にこれを読みたい』『まだ読み終わらないけどこちらの本も読みたい』と読書への欲が一層深くなっていきます。
私事ですが、学習塾を運営する立場上、本屋に行って教材などを探すことが日常となっています。そう言えば最近は『本屋ではなくインターネットで本を購入する人の方が多い』ことも読書離れの原因となっているのではないかと思います。本屋に行けば興味の類型・派生形を記した書物がたくさん目に入ります。ネットでは・・・なかなか難しいのではないでしょうか。そういったこともあり、私は本屋に行くと必要以上の時間が掛かってしまい、時計を見て慌てて本屋を後にすることも度々です。
小学生・中学生でも興味を持って読み進めるうちに難解な内容を読み進められるようになった生徒さんを今まで多く見てきました。やはり読書量がある生徒さんは勉強も有利に(ずるい言い方ですが・・・)進められます。初めは1ヶ月に1冊の目標でも良いと思います。読書に始める時期は必要ないので今日から明日から始めてみましょう。