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195 長い受験期間で・・・

195 長い受験期間で・・・

千葉県の公立高校入試が『前期後期制度⇒一括選抜』の大変革を迎えようとしている理由の一つに『中学校・高等学校での授業時間確保があります。確かに、中学校では過半数の生徒さんが公立高校進学を希望して受験する、受け入れる高校では全ての学校運営を停止して入試とその判定を行うことで大変な時間と労力を割かなければならないことは容易に理解できます。

そんな中、私立高校進学を第一志望にした受験生と公立後期まで受験をする受験生では1ヶ月半近い時期の差が現れます。言い換えればそれだけの時間、勉強したかしないかの差となって表われます。公立後期まで受験勉強をしなければならないことは確かに辛いこと。ましてや周りには進路が決まって浮かれている友達もいます。しかし、その1ヶ月半の学習は高校生活に、そしてそれから先の生活に必ず役に立つのではないでしょうか。それが分かればさらにもう少し頑張る張り合いも出てきます。

以前、この教室の受験生で公立高校進学希望者が1名だったことがありました。他の友達は早々に進路が決まっているのに自分だけ・・・と言う気持ちになることは想像に難くありません。こんな時は私がいくら言葉を取り繕ってもなかなか通じないのですが・・・ 同級生の皆が『たった一人の受験生』をもり立てて勉強に付き合ってくれたのです。素晴らしい友情ではないでしょうか。

公立志望の生徒さんは『無理して付き合ってくれなくても良いよ』と周りに気を遣っていたようですが高校に行く準備だからやらなくちゃならないことだよ』と逆に諭されていたそうです。そんな周りからの励ましを受け、見事に志望校進学を果たしました。また、もり立ててくれた同級生も皆、高校のスタートダッシュに成功し、非常に有意義な高校生活を送っていました。

どうしても高校受験が終わると『終わったぁ~!』という開放感から一気に勉強から離れてしまうことがあります。その結果、高校でスタートダッシュが出来ずに・・・となってしまうことも良く耳にします。『倦まず弛まず』という言葉がある通り、過度の勉強は必要ないとしても全く勉強しなくなってしまうのは考えものです。過年度生の例にあるような『公立受験の仲間を励ますために付き合った』程の勉強でも実は全く違う結果を出せることに気付きました。