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182 郷土を知る

182 郷土を知る

先日生徒さんと雑談をしていた際に加曽利貝塚の話が出てきました。加曽利貝塚は縄文時代の中期(5000~4000年前)から後期(4000~3000年前)の資料を残す日本を代表する縄文遺跡です。近隣、特に千葉市内の小中学校では校外学習の舞台となることも多い史跡です。ところが・・・

日本を代表するこの史跡は2017年10月には貝塚として初めて国の特別史跡に指定されるなど学術的評価も群を抜いて高いものです。しかし生徒さんの知名度はそれほど高くはなく、『そんなのがあったなぁ・・・』程度です。ウ~ン…

千葉市内から目を移して京成本線沿線に目を向ければ宗吾参道駅には東勝寺(一般に『宗吾霊堂』の名で親しまれています)があります。どうしても『義民・佐倉惣五郎』に目が行きがちですが、このお寺の由緒は古く、寺伝(寺独自の歴史書)には『桓武天皇の勅命により坂上田村麻呂が創建した』とされています。

また、京成本線をさらに下れば成田山新勝寺があります。毎年正月三が日には全国トップクラスの参詣客を集めることでも有名なお寺ですが、このお寺にも歴史的な背景があることに触れて欲しいと思います。このお寺は平安時代中期に起きた平将門の乱に対して、時の帝である朱雀天皇が寛朝大僧正を密使に送り、寛朝が平定祈願のために護摩行を行った場所が元々の所以です。

『桓武天皇』や『坂上田村麻呂』、『朱雀天皇』って教科書の中にだけ出てくる人では・・・という生徒さんの声も聞こえそうです。しかし折角そういったものが身近にあるのなら訪ねてみることも良いのではないかと思います。『勉強』としてしまうと堅苦しくなりますが、そこで興味を持てるようになれればいいな、と思います。