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170 早く来て早く終わりにしなさい!

170 早く来て早く終わりにしなさい!

LS WILLみ春野本校の大家さんは教室の隣に事務所を構えていらっしゃいます。普段から雑談に応じて下さる気さくな大家さんです。今回はその大家さんと先日話した内容から出発します。

大家さん 『塾ってもっと遅くまで教室を開けているように思うけど・・・』
私    『まぁ、塾によって考え方はまちまちなので・・・』
大家さん 『でも受付が3時から8時なの?』
私    『授業がある日は9時半までやっていますけどね。』

大家さんのお話ではお知り合いのお子さんが夜遅くまでやっていてそのお知り合いは少し心配されていたそうです。そんな折に教室の入り口掲示を見て『こんなに早く終わるの???』と感じたからこそこんな話をされたのではないでしょうか。

学習塾はどうしても夜遅くまで小中学生を教室に留め置かなくてはなりません。しかしそれは勉強のためだけです。体調管理・安全管理と言った側面で考えればある程度の時刻までに帰宅させることを選択するのは当然だと思うのです。

一年を夏期(4~9月期、特に5~9月)・冬期(10~3月期、特に11~2月期)で分ければ、下校時刻も遅く、帰宅時に風邪などを引く心配の低い夏期には相応の時刻まで塾で頑張ることも必要になります。一方で冬期は学校下校時刻も17時前、5時過ぎには帰宅できています。そしてそのまま塾で勉強が始められればそれだけ早く終われます。特に冬場は教室周辺の人通りも減るので(住宅地の真ん中なので・・・)安全管理という側面からも早く帰れるようにしたいのが人情です。

部活動を引退した中3受験生は引退した時点から授業時間を早い時間に設定し直します。こうすれば早く帰ってさらに自宅学習に取り組むことも可能です。もし塾の学習内容が完全に終わらなくて少しお残りとなっても常識範囲の時刻には帰宅できるのではないでしょうか。

反対に受験生になっても遅い時間に授業を設定していると小欄159~162章にかけて述べた『朝型生活への切り替え』が上手く機能しなくなることもあります。また、授業が消化不良なので少し残すと言う措置も出来なくなります。(LS WILLでは安全管理面から、21時30分の授業終了後は基本的に生徒さんを速やかに帰宅させるよう運営しています)そうなってしまうと消化不良を次の授業まで抱えて・・・と言う状態を生んでしまいます。

部活動のある中学1・2年生でも学校が早く終われる期間に限定して授業時間を早くすることは可能です。そうすることにより効率的に進められることも多いので私からお勧めもしています。生徒さんとしても早く帰れる時間帯に授業設定することは嬉しいようで多くの生徒さんがスケジュール変更をしています。

一年のうちに何度も授業スケジュールを変更するのは事務量を増やすので運営的には効率的ではないかもしれません。しかし、それが学習成果に直結することなら進んでやるべき、生徒さんに提案すべきだと思います。そう考えると学習塾の仕事は『勉強を教えるだけ』ではないことに気付かされます。