小学校卒業時は中学受験をしない限り、定められた地域の中学校に進学します。顔見知りの友達もたくさんいてそれなりに情報が入ってくるのであまり不安を抱かずに進学できますよね?
それに対して高校は同じ中学から進学した人も数人でクラスは誰も知らない人ばかり、ということも珍しくありません。それだけでも不安になりそうです。
それ以上に、高校は学校ごとに目指す方向性や雰囲気が全く違います。高校卒業後の進路にしても『入学偏差値が同じくらいだから似たような進路でしょ?』はあり得ません。だからそれらをきっちりと見極めてほしいのです。
志望校を決める方法で一番避けたいのは『今の学年順位が○○くらいで内申点が○○点だから…偏差値は△□位の学校かな!?』という決め方。確かに準備は楽かもしれませんが、今の順位や得点だけで決めていいのかな…と思います。
理想論ですが、進路は逆算して決めてほしいと思います。将来はこんな仕事をしたい、その業界大手はこんな会社だ、その会社に入るにはこんな大学を出るとスムーズに行ける、その大学に行くには…のように考えると理想的な将来設計、人生設計になるのではないでしょうか。
公立中学校の進路相談は多くが『高校受験が目的』『高校に行くことが目的』となっています。でも、それでいいのかな…と思います。
私は『高校受験は目的にならない』と考えます。短期的に考えれば目標にはなり得ますが、長い目で見れば高校受験は一つの手段でしかありません。小欄で繰り返し申し上げていることですが、たとえトップ校に進学しても高校卒業後に進路がなければ『高卒』です。これからの世の中、それはあなたの武器にはなり得ません。
だからこそ、トップ校を目指すのではなく、あなたが願う将来像に一番近い高校を志望校としてほしいと切に願っています。
進路を決めるに当たっては色々な人の話を聞くことも大切だと思います。ご家庭での話し合い、中学校の先生や卒業した先輩の話、高校の説明会(ぜひ積極的に参加しましょう)で高校の先生や在学生など、得られる情報を揃え、きちんと比較しましょう。
それだけ真剣に取り組めばおのずと志望校は決まります。そうやって決まった志望校を目指す受験勉強なら息切れしてもすぐに立ち直れます。そして『この学校に行きたい』と思って頑張りぬくことがキミを強くするのだと思います。