お陰様で小欄も100章を迎えることとなりました。ひとえにご愛読くださっている皆様より頂く叱咤激励の賜物と感謝しております。
今回は特に小学生のお子様をお持ちのご家庭向けに・・・
『毎日少しずつでも勉強する習慣を・・・』とお考えのご家庭は非常に多いと思います。いや、殆どのご家庭はそのようにお考えなのではないでしょうか。
とある教育評論家の先生が仰っていた話ですが、学習習慣を付けるには毎日10~15分の学習をする習慣から始めるべきだという話がありました。この方法は私も大賛成です。
難しいことに取り組ませるより『やれば終わるもの』が良いでしょう。代表的なものに漢字ドリルや計算ドリルが最適です。しかし・・・
実は多くの方がこの方法が良いこと、しかしなかなか続けられないことをご存じです。これが継続できない理由を考えましょう。
一つは簡単にためる癖が付いてしまうこと。『たった10分の勉強だし、明日まとめてやろう』となりかねないのです。
話が脇にそれますが、通信の学習指導(○○ゼミ、○ペン先生、のようなもの)は答案返却率によって原価率が変わって(採点にかかる人件費が掛かるため)きます。言い換えれば受講料が変わります。以前、通信学習の担当者に話を聞く機会があった際に返却率を聞いたのですが・・・『価格設定は返却率27%で算出しています』とのこと。つまり7割以上の受講者が答案返却をしていないのです。言い換えれば『ためる癖』が付いているのです。でも、『ためる癖前提』とされているのは腑に落ちない思いでした。
二点目は『張り合い』です。『これを頑張れば○○だ! だから頑張ろう』となりにくいので徐々に意欲が減退してしまうのです。これに対処する一番の方法は誰かが一緒にやることなのですが、現在の社会情勢から『毎回お母さんが・・・』『お父さんが帰ってきたら一緒に・・・』というのは現実的ではありません。
そういった状況を打破するために塾を活用して欲しいのです。家庭教師でも良いと思いますが、『家庭教師を毎日10分だけ・・・』という形で利用することは現実的ではありません。
週1回授業を行って学校進度を補完し、他の5日間は自習として計算練習・漢字練習だけをやりましょう、そういった形で学習習慣を付けた生徒さん、実は当教室や私の担当した生徒さんに数多くおられます。中には勉強に興味を持って中学受験も・・・とチャレンジした生徒さんもいました。
受験に直結せずとも日々少しずつ努力を積み重ねることは大切なことです。『判っているけど・・・』と思っている方は是非取り組んで欲しいと思います。『漢字・計算は誰にも負けない』という自信と『コツコツと積み重ねる学習習慣』を手にすることができる、素晴らしいことだと思います。