塾にはたくさんの掲示物が壁一面に貼ってあります。受験情報、学校のポスター、成績優秀者表彰、模擬試験などのお知らせ…
その中でも特に見て欲しいのは『今日は何の日?』というB-4の掲示です。日めくりカレンダーのように毎日内容が更新され、○○年前の今日はこんなことが起こった…という掲示をしています。これ、私が赴任した一年目に366日分作ったものです。正直なところ最初は非常に面倒でした。大変だったと言い換えても良いと思います。ではなぜこのように手が掛かることをやったのでしょうか。
私がこの教室に赴任した2010年11月、まさにその時は後期中間テストの対策授業真っ最中でした。定期テスト対策なので当然5教科の学習になるのですが、社会科の遅れが深刻でした。まず最初に中3生は卒業までに教科書範囲が終わらないことに気付きました。同様に1年生2年生も… これは授業進度もありますが、授業の進め方・内容によって終わらないと感じさせるものでした。
小欄31章や他章でも述べているように受験社会は教科書を終えるだけでは得点に結び付かない出題があります。融合問題という存在です。だからこそ社会は(他の科目もですが)遅くとも冬休み前後までに教科書段階が完成していなければなりません。しかし…
現実問題として個別指導塾で全員が社会週1コマを受講するのは容易はありません。ご家庭・保護者様のお気持ちとしては『それなら数学を週2回に…』とか『国語を新たに1コマ…』とする方が納得できるのではないかと思います。
(そんなことを言いながらもリクエストが多い年には『集団社会講座』を開講しているのですが…)
こんなことを考えて至った解答が『歴史上○○年前の今日起こった事件や出来事を教科書より掘り下げて(こうすることにより公民や地理との融合問題対策にもなります)記事にしよう。それを毎日掲示しよう』という試みだったのです。元々私が歴史マニアだったせいもあり、大変と言いながらも内容的にはずっしりとしたものになっていると自負しています。
通塾時にきちんと読む生徒さん、存在さえ忘れている生徒さんとそれぞれですが、歴代の生徒さんが社会を勉強するのに少しは役だったようです。卒業生として遊びに来て『まだやっているんですねぇ…』と懐かしそうに読んでいる先輩もいます。
また、教室にお越し下さる他塾の方や学校の先生にも好評で『パソコンファイルごと譲ってくれないか』と言う身の丈に合わない光栄なお申し出を頂くこともあります。ありがたいですね。
だから生徒諸君、せめて毎回の通塾時分だけでも読んでね。