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81 千葉の県民性

81 千葉の県民性

人間誰しも居所によって行動や思考が変わってきます。『県民ショー』としてテレビ番組にもなるほどですから明確な事実として是認しても良いのではないかと思います。これを個人的にも実感させられた出来事がありました。

過日、連日のように都内の私立中学・高等学校で入試担当の先生のお話を伺う機会がありました。東東京・西東京、女子校・男子校と共学、トップ校から中堅校と様々な学校で勉強してきました。その際、共通して伺ったことが印象的でした。

LS WILLは千葉県の学習塾、と言うことをご承知の上でお話し頂いたのですが、『千葉県は県外に出ないからねぇ…』という指摘をされる先生の多いこと…
それを裏付けるデータをある中高一貫校の先生にお見せ頂いたのですが、千葉・埼玉とアクセス条件がほぼ一緒の立地でも埼玉から通学している生徒さんの方が千葉県からの生徒さんより10%以上多い、というデータがありました。特に千葉市とその近辺の生徒さんは千葉県内に留まる傾向が強いようです。
また、『乗り換えなしに行ける都内の学校』より『乗り換えを必要とする県内の学校』を選ぶ傾向が強いことを示すデータも存在しています。

これがどのようなことを意味しているのかはこの際論じませんが、損しているなと思いませんか? 同じ可能性を持っているのに『県内のみ』で選ぶか『通える範囲』から探すのかでは大きな違いです。

近郊隣接県からの生徒さんが集う都内の学校(特にトップ校)には県内に留まるより多くの出会いが期待できます。勉強に留まらず、スポーツや芸事でも超一流の指導者は東京に集中している事実もあります。また、長い目で見れば高校卒業後の進路にもメリットがあると言えます。しかし…

高校受験の志望校選択時にそういった話をすると『何言っているの? まず高校じゃね?』。ウ~ン…気持ちは分かりますが…
生徒さんには「例え県立千葉高校に入学できても高校卒業後にどこにも進学しなければ『高卒』というレッテル。世間は『大卒』という肩書きを選ぶんだよ。だから高校受験は目的にはなり得ない。高校卒業後を見越した進路選択をすることが大事なんだ」と話します。なかなか伝わらないのがもどかしいのですが日々繰り返し伝えていくことこそ大事と思っています。

ここで都内トップ校を目指す生徒さんにヒントを。都内トップ校は都内だけでなく、隣接県のシステム(補助金など)が変わることにより大きく倍率が変わることがあります。東京都の学校を受けるからと言って千葉県と東京のシステムだけを眺めていると倍率や合格点を読み違いますよ。広い視野が必要です。