社会規範として『学校は毎日遅刻せずに登校しましょう。それが社会人になるための準備です。』といった論調で学校の先生から指導を受けている小学生・中高生も多いと思います。もちろんそれは真っ当な意見です。また、学校の先生からすれば自分が担任を持っているクラスに不登校が出ればそれだけでマイナス査定になる訳ですから出来ればそれは避けたいと思うのは人情でしょう。まぁ、学校の先生になれるほどの方々には不登校という状況は異文化と感じることも少なくないようです。極論ですが…
その一方で『学校へ行くのが辛いならこちらへいらっしゃい』とSNSで呼びかけた鎌倉市の図書館など、『辛いなら学校に行かなくてもいい』とする意見も多く見られます。特に夏休み明けの時期にはいっそう過熱して報道されています。学校に行かないという選択肢もあって良いのではないでしょうか。
私も仕事柄、不登校になっている生徒さんや学校に行くのが辛くなっている生徒さんに接したことがあります。それらの生徒さんに接して感じることはどの生徒さんが不登校になってもおかしくない、まさに紙一重の違いなのだと思います。決して『この生徒さんは人より劣っているから不登校になったのだ』とは言えないのです。偶発的な事象で人間関係がかみ合わなくなって不登校になる、と言うケースが典型的だと思います。
だから、まず不登校の生徒さんが心掛けるべきことは『自分を責めない』ことです。実は不登校になってしまう生徒さんの多くは『真面目で大人しい』という傾向があるそうです。『真面目』『大人しい』は数値化できるものではないので何%の割合で該当しているかは詳らかになっていません。しかし不登校になっている生徒さんの多くが自分を責めていることからも推測できます。また、同様に保護者様もご自身を責めているケースが目立ちます。残念ながらこの自責の念はあまり良い方向に働きません。まず親子で自己を開放し、現実を受け入れることから始めると良いのではないでしょうか。
また、辛い状態にもかかわらず学校に通い続ける生徒さんも実は少なくないのではないかと思います。そういった生徒さんは一様に『出席日数が足りないと卒業できないし…。卒業できても進学できなくなるから…嫌々でも無理をしてでも学校に通い続けている』と考えているのだと思います。しかし、もしかしたらそれはしなくて良い努力、なのかもしれません。今通っている学校に通学するのが本当に辛いなら…私自身の考えとして学校に無理に行かなくても良いのではないかと思います。教室に通わなくても『出席日数を稼ぐ方法』はあります。中学校であればそれだけで卒業は確約されるのです。そしてそういった状況になっても進路はいくらでも拓くことが出来ます。
LS WILL にご相談頂ければ不登校の対処(必ずしも学校復帰が最善策ではないことは予めご了承下さい)を行った上で『不登校でもやる気、今の自分を変えたいという欲望がある生徒さんなら喜んで預かります』と言って下さっている高校を紹介します。また、基礎学力を構成するための通塾も困難な場合は訪問指導という選択肢もあります。教室までご相談下さい。