受験生になれば誰しも必ず一度や二度は受験する模擬試験、でも正しい受験の方法や効率的な活用が出来ている人は少数派なのではないでしょうか。
模擬試験を受験する目的は何でしょうか。自分の現在順位や偏差値を知るため? 合否判定(合判)の確認? はたまた苦手箇所を知るため? 本番の雰囲気を模擬的に味わうため???
結論から言えば全て正解だと思います。必要のないものはないでしょう。
LS WILLでの模擬試験の扱いについて述べていきましょう。なお、これは地域特性も踏まえて運用していることなので『やむを得ず…』という箇所もあります。
① 中学3年生の夏休み以前…中3の夏休みまでは模擬試験・外部試験についてのご案内は致しません。受験を希望する場合は受けることも出来ますが、お勧めしていません。お勧めしていない理由は以下の通りです。
LS WILLみ春野本校に通う生徒さんが通っている中学校は比較的のんびりした学校で学習の進み具合も遅れがちです。それに対して模擬試験の範囲が合致しないことが多く、正しい判定の材料となりません。従って夏休み前までは模試受験を勧めていません。
② 中学3年生の夏休みあけ~秋期…夏休み明けから模試受験を開始していきます。受験開始当初はいつもと違う雰囲気での試験に戸惑う生徒さんも多く、試験後に『アガっちゃった…』の感想と共にケアレスミスをする生徒さんも目立ちます。従ってこの時期には試験での凡ミスを最小限にする方法についても伝授していきます。苦手単元より模試受験の方法論を優先して行く時期となります。しかし、苦手箇所についても補完すべき時期の検討を行います。(これが学習計画の組み立て要素となります)
③ 中学3年生の冬期~受験直前…受験が目の前に迫ると誰もが偏差値や合判ばかりに目が行きがちです。そんな時に酷な要求かもしれませんが…LS WILLでは苦手箇所と得意箇所の確認を行います。それが『入試直前3日前で5点を伸ばす』ことに直結するからです。直前の学習では苦手箇所のロスを最小限にして得意箇所を最大限に伸ばすことが大切です。
模擬試験を受ける頻度も重要な要素です。『2~3回受ければ良い』とする塾が多いと思いますが、8月末~1月の間で最低でも4~5回は受験したいものです。
人間の脳は外部刺激によって意欲的に働かせることが出来ます。『模擬試験がある。だから頑張ろう。』という刺激は勉強に対する意欲を高める作用があります。それが受験前の大切な半年間で2~3回では少なすぎます。かといって『毎週受験しよう』という極端な行動は一回一回の刺激を大幅に下げてしまいますので逆効果です。月1回程度が妥当です。
繰り返しになりますが大切なことを今一度記します。模擬試験は人情として偏差値や合判にばかり目が行きがちです。しかしそれはナンセンスです。偏差値や合判はあくまで模擬試験を受験した日のものなのですから… それよりもその模擬試験を将来に向かって活かせるように捉えてみてはいかがでしょうか。
最後に…以前、生徒さんが塾を卒業するときに言われた言葉を。『先生はさぁ、模試結果が返ってきても偏差値や合判については一切触れなかったよね。ヤバいかな…って言うときも結構平気な顔だったけど…』
当たり前です。私が不安そうな顔をしたらみんなはもっと不安になるでしょ。それに…『ここさえ是正できれば合格させられる』って言う自信があったし、キミのポイントはシッカリと押さえていましたからね。