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984 無理せぬように。。。

984 無理せぬように。。。

本日はいきなり本題から入りましょう。表題の言葉、よく聞かれます。無理せぬように頑張りましょう…!? 少し不思議な気持ちすら感じさせる言葉です。

では、無理とはどのような意味なのでしょうか。すぐに想起される言葉は『睡眠時間を削ってまで勉学に明け暮れて…』という表現が妥当です。しかし、これは今や非科学的。非効率な勉強の筆頭です。

無理せぬように…という言葉には勉強だけではなく、クラブ活動習い事友達との交遊も充実させたうえで勉強も頑張れという大人のエゴがあるようにも感じます。そうなるとズルいですよね!?

 

スポーツでは無理せぬようなトレーニングでは無意味です。これは科学的に実証されています。昨日まで10回しかできなかったものを今日は11回できるようにする、これがトレーニングの本質です。

つまり、まず自分の限界を知ることから始めなくてはなりません。しかし昨今の風潮ではそれを指して『無理をさせる』と言われがちです。それでは伸ばせるものも伸びません。

持っている力を伸ばすためには自分の限界値を少しずつ伸ばしていく方法しかありません。一足飛びには伸びないのです。今日は12回までできた、明日は13回を目指そう。これが本質です。

しかし、自力だけで伸ばすことは本当に難しいことです。だからこそ学校や塾で周囲から刺激を受けながらやることが効率的なのです。ライバルが必要、とはそのような意味だと思います。

 

また、これは少し指摘しにくいことですが…嫌いなこと(つまり勉強です)に対しては『無理!!』とあきらめて逃げ出してしまう値がかなり低くなります。嫌なものからは逃げたい、当たり前です。

だからこそそこに勉強をやる意味勉強に対する動機が必要なのです。やみくもに『勉強しなさい!』ではなく『こうなるために勉強したほうがいいんじゃない!?』とした方が効果的です。

先日知り合った外国出身の方の話です。小さいお子さん(1歳にならないそうです)をだっこしていました。日本語はさっぱりのため、読み書きができて日本で生活できるレベルまでなりたいそうです。

その方は『日本語、全然わからない』『日本語、できるようになりたい』と必死な形相でした。取り持ってくださった方の話では『日本の絵本がとっても気に入って子供に読んであげたい』と思っているそうです。

まだほんの数回の授業ですが、みるみる伸びているのが解ります。ご自身のお子さんに絵本を、この一念ではないでしょうか。目的意識があればこうも一生懸命になれる、そんな素晴らしいケースでした。

聞くとまだ日本に慣れていないので自宅に持ち帰ってもほとんど復習などはできないそうです。しかし授業時間に集中する・普段の生活で目にする日本語を意識する、それくらいで長足の進歩を遂げています。

 

私は生徒さんに『無理はしないで』とは言ってないと思います。彼ら彼女らが勉強しなくてはいけない意味を十分に知っているからです。だからこそせめて教室で演習している最中は限界値まで引き上げてあげたいと思います。

来たれ 春期入会生