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947 塾って必要!? ~前編~

947 塾って必要!? ~前編~

何ともショッキングな表題です。しかし、いつも考えさせられます。ここでは小欄をお読みの保護者様と認識を一致させないとなりません。まずはその点からは話を進めていきましょう。

保護者様はご自身が小学生の頃、居残りを命じられたことや出来るまで合格させて貰えなかった経験はおありでしょうか。居残りは私の世代が最後ではないかと思いますが。。。

居残りと言っても学校の先生方は一緒に教室に残って事務処理(だったのではと思います)をし、出来たものは手を休めてチェックして下さいました。その出来具合で帰宅を許可してくれました。

まぁ、時代がのどかだったせいもありますよね!? しかし学校の先生もそこまで真摯に向き合って下さった、今思えばありがたいことです。もっとも当時の私は・・・と思っていましたが💦

そのお陰か、小学校中学校と学校の授業において行かれることなく過ごすことが出来ました。周りの級友を見ても極端に勉強が出来ずに困ってしまうことはなかったように思います。

時代が良かったのでは・・・と思われがちですが、実は私たちの世代は『金八先生世代』です。校内暴力、と言う言葉が確立された時代でもあり、決して安穏とした時代ではなかったように思います。

そんな中でもクラスの8~9割が授業内容を理解出来ていたのは今振り返れば奇跡のように思います。そしてその恵まれた環境が当たり前だったのでしょうか。

 

現在は『7・5・3の理解度』と言われて久しくなります。学校授業が理解出来ているのは小学生の7割・中学生の5割・高校生の3割という意味です。

その上で学校の先生は居残りを命じることが出来ません。関係各所からの非難の声、そして何より時間外まで生徒さん達と向き合っている余裕がないなどの理由が挙げられます。

そうなると一旦分からない組に入ってしまえばそこを抜け出すのは至難の業です。もはや抜け出せないと言っても過言ではありません。そんな状況下で学習塾という選択肢が出てくるのは致し方ないことだと思います。

 

私自身は『学習塾は不要』と考えています。言い方を変えれば『学習塾が要らない状況こそが健全であるとも考えています。本来は学校が終わったら好きな習い事や部活動に青春の大切な時間を費やしてほしいと思っています。しかし現実は厳しいものです。

日本中全ての学習塾が1年間機能を停止させたら・・・と考えることがあります。それは・・・ゾッとします。必要悪、と言いながらそれがないと教育行政のシステムが機能しない、これはおかしな話です。

 

生徒さんからよく聞く話では『ここが解る人はクラスで半分位だよ』『このテストで学校の先生が言った合格点を超えたのは1/3位だった』等々。こうなると学校の先生一人がどう足掻いても無駄です。

そうなると生徒さん・ご家庭で個々の対策を立てなくてはなりません。手段の一つとして学習塾・予備校、通信添削などが挙げられます。ウ~ン。。。仕方ないのかな。。。

私の時代は居残りや追加課題という学校の先生の熱意・温情で救われました。しかしそれを社会が許さなくなりました。そんな状況では致し方ないことです。

 

学校の勉強が少し解らなくなってきた兆候が見えたら早めの対策を取る、これが唯一の自衛策です。残念ながらそこまでの面倒見を学校や学校の先生に期待するのは酷な時代になってきたことにお気付き下さい。

 

本論は次章に続けて述べたいと思います。