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866 教え方考

866 教え方考

つい最近の保護者様とのやりとりで以前お尋ね頂いた結構衝撃的なご質問を思い出しました。見方によっては微笑ましいとも言えるのですが。。。

「勉強の指導方法を教えて頂けませんか? うちの子は『センセーの教え方はよく解る』と言っているのですが、気持ちとしては親の教えたとおりに解きたいようです。」

その生徒さんは中学受験生でした。塾では理解こそしているものの言われたとおりに解くことが出来ないところが最大の難点でした。

 

この生徒さんはいろいろな背景があったのですが、その点は今回割愛します。では当教室ではどのような教え方なのかを少しずつお話ししましょう。

 

LS WILLでは定型の教え方は存在しません。従って生徒さんの特性を見極めて個人個人の理解が進むように指導します。言葉で精緻に説明する、ポイント重点で説明する、図を描きながら説明する、色を分けて説明する、裏紙に書いて説明する、生徒さんのノートに書き込んで説明する、生徒さんに解き直させポイントだけ口を挟む、解説しながら全てを解いてみせる、ミニボードに書く、着席のままホワイトボードで説明するなど幅広いバージョンがあります。

説明に使う声も強い言葉・柔らかい言葉、しつこいくらいに詳細な説明・ポイント重点で言葉少なに、低い声・高い声など使い分けるようにしています。

これらは全て“授業だから”“教えるために必要だから”ではないと思います。相手に私の言葉を伝えるために効果的だと思うからです。

その上で小まめなチェックを心掛けています。教室での学習に慣れない生徒さんの中には2~3ページまとめて演習してから丸付けもまとめて・・・と言う状態も見受けられますが、これは非効率です。

算数・数学なら大問が一つ終わるごとに丸付けをしてチェックを受けさせます。軌道に乗ったと判断すれば大問2~3問ずつ、最大でも1ページ演習するごとに丸付け・チェックとしています。

この“軌道に乗った”“理解した”の判断は非常に難しいところかも知れません。どうしてもここは肌感覚になってしまいます。また、時節で判断を変えなくてはならないこともあります。(入試直前や定期試験直前など)

 

その上で実は大きな柱があります。親子で勉強していてよく出る台詞なのですが・・・

『なぜ解らない?』と親御さんが声を荒げてお子さんが萎縮するような場面がよくあります。しかしお子さんが萎縮してしまえば親子勉強はそこで終わってしまいます。

実は私自身も心の中で『なぜ解らない?』と思うことがあります。しかしその対象は生徒さんの理解度ではなく私の解説・説明に対してです。過不足はなかったか、ポイントは合っていたかなどを検証した上で再度解説します。

『なぜ解らない?』お子さん・生徒さんに向けてしまうと理解できない人間が悪い』となります。反対にその言葉を自分に向ければ原因は自分にあるわけですから改善も容易です。

ここでじっくり考える力を養成する必要はありません。効率よく理解して演習していく方が実力(=得点力)に繋がります。それなら生徒さん・お子さんに変わって貰うより私が変わった方が手っ取り早く進みます。

 

指導方法について書かれている書物は無数にあります。また、どこの学習塾にも指導マニュアルは存在します。しかし、何かが足りないように感じます。それは・・・!?

指導において一番大切なことは指導対象(つまり生徒さん)を知り、問題を知る』ことです。更に私の立場なら学校定期試験を知り、入試の仕組みを知り、入試問題を知る』ことも求められます。

つまり、古今東西の指導書と呼ばれるものに足りないものは必要なものを知る技術です。それは教える側が学ばなくてはならぬものです。

学習塾運営に限ったことではありませんが、私はずっと勉強し続けなくてはと覚悟しています。そしてそれは意外にも嫌なこととは感じません。私が凝り性であることも影響していると思いますが。。。

 

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 LS WILLみ春野本校
 電話043-286-9045