column_archive_header_s
792 出題傾向が。。。

792 出題傾向が。。。

2022年度入試問題の精査作業に入りました。千葉県公立入試問題だけではなく、東京都立高校の入試問題私立中学校入試問題の分析についても並行して行っています。

都立の入試問題を分析する理由は都立入試が首都圏公立入試のオピニオンリーダーだからです。よく、東京は革新的・千葉は保守的と言われます。東京の革新的な問題が一般化されて1~3年後に千葉で出題される傾向があります。それなら予め知っておく必要があると思います。

私立中学校入試問題も同様です。東京の有名私立中学校で出された問題形式が数年後に千葉の各学校で出題される傾向にあります。それだけに千葉で出題されてからその対応を考えるのではなく、前もって準備しておくことが必要なのです。

しかし、多くの私立中学は試験後に問題を回収します。従って試験問題は一定期間見ることができません。その対応については。。。これは教室内のヒミツ、としておきましょう。

 

今年は国語が大きく変わったように感じます。特に東京都立高入試・私立中学で顕著です。

都立高校入試では古文の解釈が出されませんでした。古文そのものは問題中に出されましたが、その解釈も掲載されていました。従って解釈する必要はありませんでした。

つまり、文章的な解釈ではなく、出題文全体に目を配って解答を作る必要がありました。これはこれまでにあまり見られない出題方法だったと思います。

また、私立中学では多くの学校で近年に刊行された文献が出題されました。これは従前言われていた『明治~昭和の名作をきちんと読み込めば対策は出来る』を覆すものでした。

それを差し引いて浅い読み込みで対応できるものなのかとも考えましたが、深い読解を要求する点では変わりなし。つまり初見の文章を読み込む力が求められました。これは国語力の根源ともなるものですが、一朝一夕に構築するのは難しい力です。

一方で千葉県の公立入試はさほど大きな変化はありませんでした。聞き取りもオーソドックスなもの、作文の題材、説明文や物語文の問題文などは例年の基準でした。

一方、漢文の出題は少しひねったものでした。しかしそれも問題を読み進めると解釈と返り点など出題の基本となるようなものでした。あとは言語事項が少し難しかったかな。。。

 

報道でも千葉県公立問題は昨年に較べて難化傾向にあると言われます。しかし、2021年度入試は春先の休校もあり、一部単元で出題見合わせがあったことを考えると難化は妥当です。

また、実際に採点をした高校の先生によると個人による学力のばらつきはもちろんですが、所属中学校による格差も出ているように感じた、とのことでした。これは。。。

 

受験は情報戦です。従って最新の情報で戦うべきです。そして私自身が受験マニアなのかも知れません。しかし、その情報が生徒さんの進路を切り開く力となるなら全力でマニアになろうと思います。

 

情報戦に負けるな!
ガンバレ 受験生!