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726 距離感

726 距離感

通常の個別指導では教室長は教室管理と進路指導に専念授業運営は講師(多くは学生講師)が行ないます。それ故、教室長と生徒さんに微妙な距離感が出来てしまいます。

実はこれ、私が学習塾業界に奉職して最初に突き当たった壁でした。生徒さんを表面的にしか見ることが出来なかったのです。結果として当たり前の助言(勉強方法、進路指導など)しか出来ませんでした。

現在では私一人で教室運営をしているので生徒さんとの距離感も適正に保てているように思います。保護者様と電話している最中、『そんなことまでご存じなのですか!?』と驚かれることもしばしばです。

逆に知りすぎてしまって言うべきことが言えないこともあります。そんな時には率直に『ちょっと嫌な気がするかも知れないけど・・・』と前置きして言うようにしています。

生徒さんも最初のうちは結構面食らっていますが、二度三度と重ねるごとに受け止めてくれるようになります。そうなると更に距離感が近付くような気がします。

 

以前の勤務で発生した気苦労はシステム上仕方ないものと最近気付きました。なぜなら生徒さんと顔を合わせるのは塾に来た時、そして帰る時の一瞬です。そんな短時間では人間関係は築けません。

授業の中で、そして他愛ない雑談の中で生徒さんの素の姿を少しでも見いだしていきたいと思っています。それを知っていることはいずれ生徒さんを伸ばす力に変わることを実感しているからです。