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519 2020年春の総括

519 2020年春の総括

2020年度はどんな業界でも前年度末の1ヶ月と冒頭2ヶ月が全く機能しなかったため、9~10ヶ月で1年分の内容を完結させなくてはならない非常に厳しいものとなっています。学習塾や受験産業全体も同様なのではないか、そんな風に思っています。

これは私たち運営側ではなく、学習塾を利用する側、つまり生徒さん親御さん側が判断に迷うものなのではないかと思っています。特に新規入会のタイミングを決めかねて・・・というご意見を散見します。通常なら4月のタイミングで、学校に慣れた5月頃に・・・と目論んでいたところが大きく狂っているようです。

また、受験学年は一層だと思います。受験学年の入会生は多くが春先の入会となることが多いのですが、今年はご存じのような状態でした。塾側としても『新入会生募集』という余裕があったところは果たしてどれだけあったかと思います。

当教室は新入会生の募集活動より既存の生徒さんにどのような学習環境を提供するかに絞った運営だったため、電話営業や積極的な募集行為は出来ませんでした。一人でも多くの新入生を迎えていきたい気持ちはありましたが、やはり既存の生徒さんに万全のケアを行なうことが最優先です。

今年は夏の募集も重視して運営していかねばなりません。本来なら夏休みはその前後に前期中間・期末試験があり、また学力向上の一大チャンスである夏休みをどうやったら有効に活用できるか、そしてそれを完遂させるための万全の準備をして行く時期です。今年は例年以上に忙しい夏の入り口となりそうです。

 

しかし反面、色々と考えることが出来る時間を得たとも思っています。試行段階ではありますがリモート授業も検討することが出来ました。これは本来授業とする予定はありませんが、通常教室で行なわれている授業を補完するものとして確立できたらと思います。

また、感染症対策として教室内で出来る対策はこれまであまりに考えが足りなかったと痛感しています。教室内に非接触型体温計さえなかった、この事実は今考えるとあまりに脆弱な考え方と反省しています。色々なものが足りていませんでした。しかし幸いにもそれらを備えることが出来た、これからはそれを維持する意識が大切だと思っています。

 

そんなことを経ても夏休みは賑やかな(とは言っても『三密』にならぬ程度の・・・)人員・内容で夏期講習を迎えたいと思います。それは何より『通っている生徒さんのためになる』からです。あまり混みすぎているのは考えものですが、教室が盛り上がっている方が生徒さん個々の結果が出せる、これは経験則から出した結論です。