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462 先立つものは・・・

462 先立つものは・・・

先日知人から連絡がありました。『塾に行かせないと・・・』と焦っていました。小学生の二人兄弟、お兄さんは少し焦らないといけない状態だそうです。将来もし中学受験を考えることもあるかと思い、お稽古ごとの延長のような塾より本格的な(?)塾が良いかも・・・と相談を受けました。

幸か不幸か当教室に通える距離ではないため、他の学習塾についての特徴や強み・ウィークポイント(中学受験に強い・高校受験に強い・大学受験に強いなど、また、補習専門の塾もあります)についての情報を渡しました。しかしそれで納得はしてくれませんでした。彼(お父さん)は何を求めていたのか・・・?

お父さんとして『授業料などかかるお金についてもっと知っておきたい』という希望がありました。確かに塾の募集チラシには『入会金無料』『初月●●円』など、スタートの授業料については大々的に喧伝していますが、小学生から長く通うとなれば先立つものはそれなりに考えておかねばなりません。

我々学習塾業界の人間は得てしてお金の話は苦手です。実は私もその一人です。心情的には出来ればお金の話はしたくありません。しかし、ご負担頂くものの説明はきちんと行うべきと常日頃考えています。それでも苦手なことなので説明する声が上ずってしまうこともあるのですが・・・

面談にお見えになるお父様お母様にとってもお金の話は聞きにくいことのひとつです。しかしその話をしないわけにはいきません。それなら腹を割ってお話ししたいと思っています。学習塾は3ヶ月で変えるようなものではないと思います。それなら無理をしない形が一番です。

お金の話で代表的なものに季節講習があります。結構な金額が(特に受験生は)かかります。なぜなら私は『その生徒さんに一番の計画を』という一点だけを考えて学習計画を作るため、ご家庭で予想しているより多いコマをご提示することがあります。そんな時に『実は●●円くらいで考えていて・・・』と率直にお伝え頂ければできる限りご希望に添いたいと思っています。

ご要望があれば『一年間でどれくらいかかるか』という概算も作ろうかと思っています。学習塾業界の先達からは『お子さんの将来を値踏みするのか!』と言われそうですが、現実問題として必要なのではないか、そう思っています。それに『お金の話を出来ないような浅い信頼関係』ではいけないのではないかとも思います。