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429 失敗の意味

429 失敗の意味

普段何気なく生徒さんと接していると学校で流行っている言葉が生徒さんから出てくることが良くあります。テレビやマスメディアでよく使われる言葉、最近だとネット用語などがポンポンと出てきて私のちょっと古めかしい言葉たちを日々更新してくれます。

やはり小中学生だとテレビの影響が強いのかな・・・ドラマの決め台詞お笑いネタのフレーズをよく耳にします。リメイクされたドラマがもとで何年か前に流行っていた言葉が再び出てくることもあります。今回はそんな言葉について述べていきたいと思います。

表題からだいたいの想像は付くかと思いますが、趣味・特技が『手術』の天才外科医さん、決め台詞は『私、失敗しないので!』というドラマ、もう殆どの方はお分かりだと思いますが・・・

さて、この台詞は私には決して口にできるものではありません。私はこの仕事に就いてからも数限りない失敗をしています。この仕事以前でも、学生時代でも、そして現在の私生活でも失敗だらけです。でも・・・それらを次に活かすことができればその失敗はそのまま次への経験値となりませんか? なにも手にせず聖者然としていたら決して失敗することはないと思います。そう、失敗するのは挑戦してきた証しだと思うのです。

これは小中学生だって同じです。問題をたくさん解けばそれだけ間違える数は増える、当然のことです。お地蔵さんのように黙ってじっと座っていれば『間違うこと』はありません。でも、何も得られるものがなくなります。大切なことは間違いを恐れずに取り組むこと、そしてそれを次に活かして同じ間違いを犯さないことです。

学習塾の人間が『間違い歓迎!』としてしまうと誤解を生むかもしれません。しかし、大切なとき・肝心なときに間違えないためには塾の中で挑戦する問題を間違えることもまた大切だと思うのです。教室内で体裁良く問題を解くことより、挑戦して大いに間違えよう、そしてその間違いを次に活かせるようにしよう。教室でそんな呼びかけを行なうことも決して珍しいことではありません。