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412 学外のクラブ

412 学外のクラブ

昨今、十代アスリートのめざましい活躍が目立ちます。サッカー・フィギュアスケート・卓球、その他多くの競技で素晴らしい感動を我々に与えてくれます。でも、それって学習塾には関係ないのでは・・・イヤイヤ、大ありなのです。

彼ら彼女らの多くは指導者を求めて部活動ではなく学外のクラブに所属しています。中には引っ越しや下宿をしてまでその指導を受けています。そのために必要なことが中学受験と言われています。

もちろん、指導者を求めてだけではありません。中学受験は多くの場合『高校受験が必要ない』ことが多いのです。従って中学時代は受験勉強に煩わされることなく競技に集中できるのです。まぁ、最低限学校の要求する勉強は必要ですが、受験勉強に較べれば負担は大幅に小さくなります。

学校内の部活動であれば『試験前は部活動停止』、学校行事があれば当然活動はできません。しかし、公立中学生が学外のクラブに通っている場合、どうしても生活パターンが二重構造となってしまいます。熱心な学外クラブ(サッカーや野球のシニアに多いのですが)だと定期テスト直前でも練習を休めない・練習のある土日に行われる学校行事には参加できないなど大きな負担となっています。

その上で中学3年生になっても『受験だから・・・』と休むことを認めないクラブチームや指導者も少なくありません。ウ~ン…

しかし、指導者側の言い分も分かるのです。スポーツの場合だと中学2・3年生の時期には徐々に身体が出来上がり基礎体力や競技の基礎技術習得に一番大切な時期になることが多いのです。そうなると『受験だからといって練習を休むな!』という理屈も理解できます。それを受験のために休まれては勿体ない、そう指導する気持ちも理解できます。

そんな観点から総合的・長期的に判断して中学受験が浮上しても不思議ではありません。一般的に中学受験は大変と言われていますが、内申点(つまり中学校での生活)と当日点両輪を考えなくてはならない高校受験も実は大変なのです。中学受験『当日点だけ考えれば良いのですから・・・

スポーツや習い事を一生懸命やっているから勉強は・・・とするより、『スポーツや習い事を一生懸命やるために中学受験をする、これも一つの考え方のではないかと思います。