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383 褒めて伸ばす!?

383 褒めて伸ばす!?

昨今は褒めて伸ばすという言葉をよく聞くようになりました。『ボクは褒められて伸びるタイプだから…』と自分のトリセツを他者に言うケース、また、『うちの子は褒めて伸ばしています…』と親御さんから発せられるケース、いずれも普通に見聞きするようになりました。

ただ、この言葉に対して私は非常に強い違和感を感じます。

本来、『褒めて伸ばす』ことはその前段として本人がアクションを起こす必要があります。そのアクションや得られた結果などに対して他者が褒める、褒められた心地よさで更なる成長を…となるはずです。この場合、能動的な動作が自発的に出来ている状態なのではないでしょうか。

しかし、昨今の『褒めて伸ばす』タイプは何もせずにいる当人に対して褒め散らかして(言い換えれば『チヤホヤと甘やかして』)物事に取り組ませることを指しているケースが多いようです。厳しい言い方ですが、『乳幼児に対する行動誘導と同レベル』と言わざるを得ません。

勉強すればお菓子が貰える、良い点を取ればゲームを買って貰える、そのような意識レベルではお子様は伸びません。勉強する意義自分の進路を掴み取る意識を育てて欲しいと思います。その上で教室から出来ることは『自律学習の習得』を基軸に伸ばしていきたいと思っています。

因みにLS WILLでは『前者の』褒めて伸ばすことは行いますが、後者の手法は取っていません。無駄に甘やかすことは生徒さんにとって有害だと思っています。