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367 世の中の流れなのか…!?

367 世の中の流れなのか…!?

最近は色々なことで世の中の流れを感じます。5年前10年前なら見過ごして貰えたようなことも近年は喧しく(かまびすしく:やかましく)論議されます。背景にはネット社会、SNS全盛の世の中になっていることも大きく関係している…かもしれません。

見てくれの行儀だけ良くなった世の中の影響もあると思いますが、少し斜に構えてしまう生徒さんが多くなったように感じます。『何事にも全力で』『掲げた目標は必ず叶えよう』など、スポ根もどきの言葉はあまり響かなくなっているようにも感じます。

しかし、このことを盾に『最近の生徒さんは…』と非難するつもりは毛頭ありません。なぜならその理由が最近分かったように思うからです。

上記の背景で昨今の学校では『極限まで取り組ませる』『限界までやらせる』ことを極端にしなくなったように思います。非常に悪い表現をしてしまえば『ホドホドに指導すれば良いだろう。結果として生徒が理解・習得できなくても仕方ない。』『熱血指導しても揚げ足を取られてしまうだけだから止めておこう。』という雰囲気を感じます。

結果として習得しなければならないもの、例えば不規則動詞さえもほとんど習得できていない中学生が何と多いことか。そして、そんな生徒さんにだってトコトン付き合えばきちんと出来るようになった、そんな事例の何と多いことか…

『やれば出来る』ことを学んだ生徒さんは今まで諦めていた勉強に目を向けられるようになる、そうすればシメタものです。今まで『どうせやっても出来ないから…』と思っていたこと、実は『やっても』出来ないのではなく、『やらなかった』から出来なかったことに気付けるようになるのです。

これらは心理学の言葉で『成功体験』と言います。もう市民権を得た言葉ですね。この体験をしたかしないかではその後の人生にも大きな影響を及ぼすのではないでしょうか。それほど大切なことだと思うのです。

しかし、その体験をさせることは大変です。ましてやこのような世の中です。軽率な行動は批判の的になることだってあるのです。それを人に任せることは…私にはちょっとムリです。しかし、先日ある学習塾のホームページを見ていたらまさしくそれが文字となって掲載されていました。教室長が自分でやらずに学生講師に代行させる、私にはその度量はありません。そしてそれほど簡単なことではないと思っています。

もう一つ、成功体験をさせようとしたら絶対に失敗してはいけない・諦めてはいけない点も見逃せません。上記の『不規則動詞』なら『覚えられるまで徹底的に付き合う』ことが大事です。それをしなければ生徒さんは『やっぱり出来なかった』という澱(おり)が心の中に残ってしまうからです。そしてその澱は次のチャレンジの妨げともなるのです。

これらをはねのけて成功体験を手にしてくれた生徒さんには『精一杯やれ!』という檄もよく響くようになります。それを飛び越えて自分自身に喝を入れられる生徒さんもいました。そうなれば『今の小中学生は…』などという考えは起こらないように思うのです。LS WILLの教室にはそんな生徒さんが毎年多く見られます。この教室の自慢です。