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358 教材

358 教材

先日、『テスト前学習のテキスト、何を使ったら良いかな…?』という相談を生徒さんから受けました。この生徒さん、毎回の定期テストでも必ず上位に食い込んでいて『勉強が苦手』『試験対策のやり方が解らない』というわけではありません。

この質問、非常に素晴らしい点が二つあったので私は感激してしまいました。一つは私から『試験対策』の話をする前から、つまり相当前から自発的に試験対策を行おうという意識です。6月の試験に向けて4月下旬から準備が出来れば相当計画的に、そして遺漏なく行えることは容易に想像できます。

もう一つは『試験勉強と受験勉強をある程度分割する』ことが出来ていることです。根底にある基礎部分は同じであっても中学校の先生ごとに傾向があります。あまり『傾向!』『傾向!』と生徒さんに言い続けてしまうと小手先ばかりのテクニックに走りがちなのでここの案配は難しいところですが…

また、通常LS WILLの授業で使っているテキストは学校教科書やワークより難易度の高いものを使っています。言うまでもないことですがこれは入試で出題されるレベルのものにも早い時期から慣れておこうといった考えです。従って『学校定期テスト対策にはあまり向かない』のが実情です。それらを踏まえて試験対策では『教科書準拠テキスト』が一番効率的だと思います。

それなら普段も教科書準拠を使えば…そんな声も上がってくると思いますが、そうすると『入試レベルの問題』に接点が持てなくなってしまいます。それは機会ロスとしてあまりに勿体ないものではないかと思うのです。

準拠テキスト、もう一つのメリットは『簡単な問題が多い』ことも上げられます。言い換えれば1ページ・1単元を仕上げる時間が短く済みます。つまり『効率的なテスト対策』が行えるという側面も成り立つのです。そうでなくても定期テスト前には色々な提出物があります。それらを処理する時間も考えねばならず、じっくり考えて解き進めるような問題集はベストではありません。

物事は『タイミング』なのですね。同じテキストを使って同じ時間を使って学習しても時機を逸すれば結果は丸っきり違うものになることも往々にしてあるのです。