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331 通知表の話 ~番外編~

331 通知表の話 ~番外編~

329章から小欄をお読み頂いているお父様お母様は『4を取っても褒められない、通知表の判断基準はブラックボックスでは通知表を見た時に子供を責める内容しかないのではないか?』このように感じた方も少なくないと思います。確かにそのご指摘は間違いではないと思います。それどころか、通知表を『見るプロ』である学習塾業界にもそのような空気が蔓延していることは残念なことと思っています。

私が通知表を見る際に念頭に置いていることは329章でも述べたとおり、『通知表はあくまで学校生活における一断面の評価』に過ぎない、という点です。通知表で全人格を判断するものではないことをまず念頭に置かねばなりません。

次に『観点別評価』についてもきちんと目を通していかなくてはなりません。『国語が3で数学が…』と大きく把握することも必要ですが、『国語はこの点とこの点はA評価、だから4だった。次にはBだったこの点とこの点を改善すれば…』としていけば今後の展望も併せて見えてくるのです。

観点別評価を分析していくとその生徒さんにとって足りないものや苦手な箇所も明らかにしていくことができるとともに、前学期・前学年と比べて頑張れているかどうかの判断も付けていくことができます。

『行動の記録』もきちんとみることが大切です。『日常生活で俗にいう良い子でいればいいんでしょ!』という生徒さんの声も聞こえてきますが、学校の先生もそれほど甘くはありません。本質的な指摘は文章よりそういった箇所に表われていることが多いように感じます。

因みに『行動の記録』の○の数を入試判定材料に使う学校も公立私立問わずに存在しています。つまり『文章評価は点数に反映させられないが、○の数なら点数化できる』という考えです。従って総合所見(=文章評価)でいくら良いことが書いてあっても○が1~2個なら生活態度を改めなくてはなりません。

見逃しがちですが『出席・欠席の記録』についてもチェックしなければなりません。特に遅刻の多い生徒さんには『遅刻をするな!』だけではなく、前日前夜の就寝時刻生活の時間割についても指導を要することが時としてあります。更に大切なことは『次の通知表で遅刻が減っていたら大袈裟すぎるくらい褒める』ことも意識していることです。

最後に私が大切にしていること、それは前記に重複しますが、『前の通知表より頑張れている点改善された点があればそれを示してあげる。そして褒めてあげる。』ことです。上記の通り通知表は一見すると分からないもの・無機質なものに見えがちですが、きちんと分析することによってこれからの指針にもなり得るものです。そしてその努力が見られた箇所についてはきちんと褒めてあげたい、そう思って見ています。

『もう通知表は見たから。ちょっと怒ってしまって反省しているけど…』というお父さんお母さん、もう一度通知表を挟んでお子さんと向き合ってみてはいかがですか。