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241 絶対にいない ~その②~

241 絶対にいない ~その②~

前章で『勉強を理解しない生徒さんは絶対にいない』と強い口調で意見を述べました。本当にいないのか?』と詰問されると答えに窮してしまうと思います。しかし、少なくとも私がこれまで接した生徒さんの中にはそういった生徒さんがいなかった、その事実をお伝えしたいと思っています。

前章では外的要因が元で勉強の歯車が欠けてしまい、後々の勉強に苦労された生徒さんについて述べました。今回はもう一つ、これも勉強が理解できなくなっている要因の一つとしてよく見られるケースについて話を進めていきます。

非常によく見られるケースに『ちょっとした努力を怠ってしまった』『学習のポイントを見落としてしまった』ようなケース。例えば小学5年生で分数の計算を学習します。分数の計算はこれまで学習してきた計算より約束事が多く、『慣れ』が必要です。よって計算練習などを行って『分数の計算に慣れて』おかなくてはなりません。過剰にやる必要はありませんが、毎日5~10問の計算演習を行えれば後々大きく変わってくることは立証されています。しかし・・・

学校の先生も分数の計算を学習している間は計算自体に時間を割いて板書・説明して下さいますが、その次の単元になったら別のことを生徒さんに理解させなくてはなりません。そんな中で分数の計算が出てきたから解説をしながら・・・は現実的ではありません。それが重なると『算数、解らないから嫌ぁい!』となってしまいます。

小学5年生に毎日学習する習慣を求めることは非常に難しいことです。小学生は『これがスムーズにできないと将来・・・』と考えることが難しいからです。しかし日々の学習習慣は小学5~6年生までにきちんと定着させなくてはなりません。そこが本章の肝となってくるのです。

学習習慣が付いていない生徒さん、このケースは考え方としては単純ですが、なかなか思うように進まないのが現状なのではないでしょうか。結論として『日々学習する習慣を付ける』ことで解決するのですが、それを毎日継続させることは並大抵の取り組みでは完成しません。

話は大幅に変わりますが、英語が嫌い・苦手な生徒さんは家庭学習に対する意識が希薄なことが多いようです。つまりこのような道順になっているようなのです。

単語が覚えられない』 ⇒ 『文法が合っていてもスペルミスなどで×になる』
文法の根幹(時制や人称など)があやふや』 ⇒ 『現在勉強中の文法が合っていても既習内容で間違えてしまう』
↓  ↓  ↓
『英語ってなかなか正解が出せない』 ⇒ 『英語、嫌ぁい!』

これらを改善するには単語力養成基本文法を確認する習慣です。これはなかなか時間が掛かります。しかも成果として実感しにくいので焦りも生まれます。これらに根気強く取り組める学習環境が必要なのです。

前章・本章と『勉強できない』『勉強嫌い』とする生徒さんに対していくつかの改善方法を示してきました。気になることはすぐに実行してみてはどうでしょうか。それでも迷ったら教室までお気軽にお問い合せ下さい。