column_archive_header_s
210 受験生に掛ける言葉

210 受験生に掛ける言葉

この章は受験生、特に受験間際で神経質になっている本人やご家庭に向けて記したいと思います。

受験も間際になると周りで起こる些細なことにも過敏に反応してしまうことや、取るに足らないジンクスにすがってしまうことはありませんか? また、ご両親やご家族も腫れ物に触るように接してきていませんか? 良くない結果を連想させるような言葉や事象を避けていませんか?

以前もお母様から「頑張って、と声を掛けたら『これ以上頑張れないよ』ときつく言い返されて・・・」と嘆かれたことがありました。恐らくお母様の声がけも生徒さんの返事も正論なのだと思います。しかしお互いに少し余裕がないのではないでしょうか。特に生徒さんには受験生だからと言って周りの皆が全て気を遣うと思うことは甘えだよと諭しました。

巷間出回っている『受験How to本』にも「『頑張って』ではなく『頑張っているね』と声を掛けましょう」「良くない結果を連想させる言葉はなるべく避けましょう」などの小手先テクニックがありますが・・・ 私から見てナンセンスだと思うのです。周囲の様子が変われば受験生本人は敏感に察知し、それが過敏な意識を喚起してしまいます。あくまで自然体、これに尽きるのではないでしょうか。

そして何より大切なことですが、余計なこと(些細な言葉やつまらないジンクスなど)に気を回しすぎて本来意識を向けるべきところに気が回らなくなるのは本末転倒です。試験の結果は些細な言葉やジンクスでは決まりません、全ては頑張りの量で決まるのです。