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171 一年の計は元旦にあり

171 一年の計は元旦にあり

この言葉の意味は『一年の計画は年の初めである元旦に立てるべきであり、物事を始めるにあたっては、最初にきちんとした計画を立てるのが大切だということ。元旦を元日・正月と言い換えることもある。“一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり”と続けていうこともある。』とされています。

『この一年をどうやって過ごそう』『一年後はこんな自分になりたい』と考えて日々を過ごすことにより理想の自分に近づけるようにすることは大切なことだと思います。そして日々胸に刻み込むことだからこそその言葉の選択を問われますし、出来ればより具現化された言葉を求められます。一年をその言葉と共に過ごすならきちんと考えた言葉が求められるのではないでしょうか。

『一年の計は元旦にあり』から想起される言葉に『初心忘るべからず』があります。つまり、年末になって『今年の目標って何だったかな?』となってしまうことに対しての戒めです。この言葉は世阿弥(父の観阿弥と共に能楽を大成させた室町時代初期の能楽師。著書に『風姿花伝』があります。)の言葉です。

新年や物事の始めはとても新鮮な気持ちで取り組むことが出来ます。しかしそれも生活のリズムに取り込まれるに従って惰性で進めるようなことも少なくありません。しかしそれでは志を立てた意味が薄くなりませんか。いくら磨き上げた言葉を心の金言に据えようとそれが飾り物になってしまうようではせっかく練り上げ、考え抜いた言葉が無駄になってしまいます。

ここで提案を一つ。『この一年をこうやって過ごしたい』と思える言葉があったら紙に書いてよく目に付くところに貼りましょう。それでも気持ちの中で風化してしまいますので、折を見て新たに書き換えて貼り直しましょう。同じ言葉でも良いと思いますし、それを乗り越えて次の目標になったら言葉を(目標を)変えていくことも良いのではないでしょうか。

そうやって日々きっちりと目標を乗り越え、来年の今日には全く違う自分に、より理想に近づけた自分に変わって欲しいと思います。私も、そして教室も皆さんに負けぬよう進歩していきたいと思っています。