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166 受験勉強とマラソンの違い

166 受験勉強とマラソンの違い

よく例えに出されますよね、この二つ。地道な基礎トレーニング自分の得手不得手とコース特性を考えたエントリー当日までのコンディション作りそして長い距離を想定したペースで完走しなければならない、実は私もよく使う例えです。

しかし、決定的に違うところがあります。それはスタートです。強力なライバルに是非勝ちたいならスタートを早めれば良いだけです。早くスタートすればするだけ有利なことはわかりきっていますよね? それならそれをやれば良いだけの話です。

これは私の口癖ですが、『受験勉強に、そして人生においてフライングはない』のです。早く始めた方が有利なのは皆解っていることです。それをしなければ必ず、必ず後悔します。

もう一つ、敢えて挙げるとしたらマラソンや陸上競技は同じ路面コンディションの上を走りますが、受験勉強は違うように思います。独学や通信添削のみと言う未開の悪路を走るか、塾や予備校が長年蓄えたノウハウの上に整地されたコースを進むか、です。

良く勘違いされてしまうのですが、私は塾で提供できる一番大切なものは情報だと思います。もちろん、解らない問題が解けるようになることは大切なことで目を背けるつもりはありません。しかし、塾に通う生徒さんやそのご家庭が本当に望んでいることは希望進路を勝ち取ることであり、学力増進はその手段でしかないと考えているからです。

学習塾業界の集まりで時折耳にする話ですが、『学力伸長が一番、進路指導はしない』とする塾が少なからずあることは驚きです。また、進路指導についても『学校の動きを補完する』という考えで指導しているところもあります。ウ~ン・・・

少し脱線してしまったのですが、LS WILLは目的地に向かって駆けていく生徒さんの伴走者、先導者となるべく教室運営しています。伴走者・先導者はランナーに対して『もう少しで給水ポイント!』『あと100メートルで上り坂が始まるよ』『このペースで行けば目標タイムを超えられるよ!』と言った情報を時を逸せず提供することも伴走者・先導者の重要な責務だと思います。

『マラソンと受験の違い』について述べるつもりだったのですが、結果的にまたマラソンに例えた話に戻ってしまいましたが・・・

フライングスタートや路面コンディションなど、解りきっていることを今一度改めて考えてみる必要があるのではないか、そういった思いで今回問題提起致しました。ご一考下さい。