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159 朝型生活への切り替え ①

159 朝型生活への切り替え ①

以前生徒さんから『夜遅くまで勉強していると“受験生”って感じるよね』と話がありました。『自分は受験生だ』と自覚することは大切なこと、そしてその意気込みを持つことは今後の頑張りに勢いを付けてくれるものです。

しかし、夜遅くまで勉強する生活は続けても11月末までです。12月からは(遅くとも冬休みに入る前までには)生活サイクルを朝型に直す必要があります。

深夜の勉強は集中しやすく、高い効率を得られる、こういうケースが多く見られます。実は私も夜型人間で夜遅くなればなるほど仕事の効率が上がります。結果として深夜まで教室で仕事をしてしまうのは困ったものですが・・・

集中効率が高い夜型、一見受験勉強を進めるのに優位と錯覚しがちですが、大きな落とし穴があります。それは『入学試験は午前中から行われる』点です。当たり前のことですが入学試験を行う時間に集中力を最大限に高められる工夫が必要になります。

人間の脳は規則正しい生活を望みます。従って試験の直前まで夜型の生活を送って試験当日に昼型に切り替えることは出来ないのです。それまで夜型の生活を送っていた人は計画的に朝型生活とする準備をしなければなりません。そのリミットが12月なのです。

夜型から朝型に切り替える時、よく生徒さんから相談されることがあります。それは『朝型勉強に切り替えるとなかなか時間が取れない』ことです。ここで一つ、シミュレーションしてみましょう。ここは公立5科目受験を対象に作っていきます。

朝は6時前には起床し、まずストレッチなどで少し身体を動かしてから計算・単語・漢字のドリル系学習を行います。これは頭が勉強に集中する準備体操です。時間計測などの工夫もお勧めです。単語や漢字などはストレッチをしながらやっても良いのではないでしょうか。『記憶と運動』は連動することによって相乗効果が期待できます。計算は入試レベルで『大問1』レベルのものまで取り組みましょう。

余談ですが、勉強する部屋にエアコンがある場合はタイマーなど活用して寒くないような準備も大切です。受験勉強で『風邪を引いてしまって・・・』は大敵です。

それらが終わったら次は国語の読解です。国語の読解はどうしても時間を余計に掛けてやってしまいがちです。だからこそ時間の限られた朝に行うことが大切です。もう一つ、朝一番の学習で国語をやる意味があるのですがそれは次々章に後述します。

日中の隙間時間に行いたいことは『理科・社会の一問一答対策』です。昨今は暗記の理科社会から脱却しようという意図を感じる試験出題が多いのですが、それらは一問一答といった基礎の上に立脚していることを考えればきちんとした対策が必要になるのです。単語カードなどを活用してちょっとした隙間時間に取り組める準備は必要になります。

また少し長くなったので、朝型勉強に切り替えるための帰宅後学習については次の章で述べたいと思います。