column_archive_header_s
151 古歌を学ぶ ~その②~

151 古歌を学ぶ ~その②~

中学生・高校生で『古文が好き!』という生徒さんはあまり多くないようです。古文は高校生の苦手教科ベスト5常連であることを考えても致し方ないのかもしれません。ここから先は『古文はちょっと・・・』という生徒さん向けに話を進めたいと思います。好きな方は・・・ゴメンナサイ。

古文の入り口は非常に敷居の高いものとなっています。今や百人一首がきちんと理解できる生徒さんも珍しくなっています。(中学校で百人一首大会をやっているところもありますが・・・)

古文が敬遠される一因として『あちこちの文章を細切れに引用している』ことにも原因があるように思います。この物語を読むときはこの時代背景、こっちの随筆はこの時代・・・では混乱するのも無理のないことです。

ある都内の私立高校では一つの物語に絞って古文学習を進めています。学習開始当初は他の時代で作られた文章に対応する力がつきませんが、一定以上の学習が進むと不思議なことに様々な時代に作られた文章への対応ができるようになってくるのです。この件についてその高校に問い合わせたことがあるのですが、門外不出の秘密があるようで詳しくは教えて頂けませんでした。残念・・・

また、古歌の学習ではどうしても『万葉集・古今集・新古今集』が筆頭となってしまうのですが、例えば『伊勢物語』のように物語と和歌がセットになっている・文章を解釈するには和歌をきちんと解釈することが求められる、となっているような文章で学習していくのも一手段です。文庫本の伊勢物語には現代語訳や解釈も付いているので手軽に始めることも可能です。

それでもどうしても『万葉集・古今集・新古今集』で学習がしたい、という生徒さんには、まず万葉集から学習することを提案します。どうしてもこれら三つの歌集を一括りにして考えがちですが、万葉集の『丈夫振り(ますらおぶり)』古今和歌集以降の『手弱女振り(たおやめぶり)』では全く歌風が異なります。それらを一緒に学習することはかなりの無駄を発生させてしまいます。

前章で触れた斎藤茂吉は古今和歌集の代表的歌人である紀貫之に対して『下手の歌詠み』『腰折れの歌』と非難しています。古今集以降の歌人に対しても同様です。逆に万葉歌人には賛辞を惜しまず、万葉集は『和歌の神髄』とまで激賞しています。
この際どちらが優れているかの議論は別にしてもそれほど毛色の違ったものを同時に学習することは効率的とは思えません

古文・古歌の学習方法に限らず、学習状況に対処できるマニュアルがありますのでお気軽にご相談下さい。