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129 守破離

129 守破離

また難しい言葉ですね。これは『しゅはり』と読みます。『守・破・離』と書くこともあります。道を目指す人が教え(指導)とどう向き合っていくかを示した言葉です。武道や茶道で使われます。仏教修行で使われることもあるそうです。

道を歩み始めたばかりの人、まだ習い始めの人はその教えを厳格に守り、確実に身につける段階です。そこに我流を持ち込むことは進歩の妨げ以外何も生みません。これを『守の段階』と呼びます。

基本を十分に習得し、その運用もできるようになると『更に上手くなりたい』という欲が出てきます。その結果、他の教義・流派なども学ぶようになります。見聞が広がるわけですね。これを『破の段階』と呼びます。

更に学びを深めていくと一つの教えから離れ、自分で教えを立てるようになります。これを『離の段階』と呼びます。完全なる自立、と言える段階ではないでしょうか。

以前面白い例えを目にしたことがありますのでそれも併せて記しておきましょう。
『守の段階』…レシピ通りに料理ができる
『破の段階』…レシピを工夫してアレンジを加えることができる
『離の段階』…その料理とは全く別の創作料理を作ることができる

さて、前置きがかなり長くなってしまいましたがここからが本題です。小中学生・高校生はどの段階なのでしょうか。いきなり『離の段階』から入っている人はいませんか?

これは数限りない事例が証明していますが、小中学生・高校生は『守の段階』です。実は大学生も同じ段階であることが多いのです。なぜなら就職活動や社会人初年度では『守の段階をきちんと踏まえて物事を進められる人』が圧倒的に求められるからです。社会人1年目で自己流の仕事をしてしまったら…大変ですよね!?

成績を劇的に伸ばせる生徒さんの共通した特徴は基本に忠実に演習できることです。これは教科書や問題集、参考書などのマニュアルをきちんと守っていることの証拠です。そしてそのマニュアルにきちんと沿った学習をするためには基礎学習が必要になります。

非常に堅苦しい、重苦しい話になってしまいましたが、実際はもっと単純なことです。基礎的な勉強に真摯に向き合う、これが常に意識できているかどうかなのではないでしょうか。

LS WILLでは基礎学習を重視して行います。それはこういった理由もあるからなのです。