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116 過去問 ~正しいやり方~

116 過去問 ~正しいやり方~

受験生の大きな関心事に過去問があります。『難し過ぎて解けないんじゃ…』『どういう形式になっているのかなぁ?』『そもそも過去問ってやらないとダメ…?』等々

過去問は以前どのような出題があってその問題でどれだけの得点が取れれば合格になる…等、やる意味のある問題です。ではどのようにやるべきでしょうか。今回は高校受験を軸に話を進めていきましょう。

まず一番気になることとして『いつからやれば良いの?』について。
過去問はその科目が全範囲完成してからやることが望ましいものです。過去問をやりました、この範囲の勉強が終わっていないからできませんでした、は過去問をやる意味がありません。少なくともその科目が完成した時点でやるべきです。

次に『どうやってやれば良いの?』について。
これは試験と同じ条件(指定の時間計測、テキストなどを見ない、等)でやりましょう。また、『飲み物を飲みながら』とか『音楽を聴きながら』は本番と同じ条件ではないので念のため。
その上で休みの日などを利用して『朝から同じ時間帯でやってみる』ことも有効です。

次に『いつまでにやれば良いの?』について。
どうしても中学の勉強が全て終わってからやらなければならないのであまり早くから取り組むことは難しいことです。しかし、遅くとも年末年始には着手し、そこで自分の弱点を把握しましょう。入試本番までにその弱点を克服し、可能であれば更に前年の過去問を一年分やれる時間が欲しいものです。

次に『何年分ぐらいやれば良いの?』について。
5年分・10年分とやらせる塾もありますが、あまり古いものは過去問として実施する意味がありません。公立高校であれば3年分ほどで良いのではないでしょうか。特に教科書改訂をまたいでしまうと意味が変わってくるものもありますので確認することが大切です。

最後に『私立もやるべきかなぁ?』について。
併願に関しては『余裕があれば』でOKです。ただし、試験がマークシート式か記述かぐらいは事前に確認しておきましょう。
それに対して『私立第一志望』はどちらが第一かどうかに関わらずやるべきです。特に伝統校は出題傾向に顕著な差がある(問題文が長い、記述が多い、特定の分野からの出題が多い、等)ので公立と同程度はやるべきです。

過去問を大問ごとに細切れにして取り組むケースもありますが、トータルで得点化することが重要です。従って『こんな難問が…』と選りすぐって解くことは意味がないことも知っておきましょう。